動物霊園グリーンメモリアルのブログ

「いとしい子たちよ安らかに」

みかん箱、りんご箱

2012年12月19日 | 可愛い子とご家族のお話
斜陽眩しい師走の夕方、市内の八百屋さんへ猫さんのお迎えをいたしました。
午前中の仕出しの忙しい時間を避けてお伺いしましたが、年の瀬を迎えるにあたり、お店の方達は慌ただしく倉庫の品物の入替えをなさっておりました。
店内の片隅にはお正月用のしめ縄が陳列されて、その傍らにリンゴ箱に納めてもらった白い猫さんがおり、ご家族が入り口まで連れて来ました。
この猫さんには姉妹がいましたが、片方の猫さんは数週間前に突然行方不明になったそうです。
年老いた猫であり、そう遠くには行かないだろうと思いその日は帰りを待ちました。
次の日からご家族は猫の目線になりながら方々を隈なく幾日も探しましたが遂に見つける事は叶いませんでした。
そして姉妹は再会することなく今日を迎えました。
居間の奥からご家族が、いなくなってしまった猫さんが使っていたミカン箱を持ってきました。
箱の中には敷いていたタオルがそのままに、猫さんに見立てた折り紙も入っていました。
残った猫さんが亡くなった事により諦めをつけたいと言うご家族の願いから、姉妹の唯一の持ち物を一緒に荼毘に伏してあげました。
Nm1