クロッキーのススメ

前略、

今日は写真の専門学校で美術史の講義をしてきました。最寄駅は某慶応大のある某駅なのですが、それにちなんでではないですが、「学問ススメ」ならぬ「クロッキーのススメ」を書いてみようかと思います。

もし学問のススメが無知蒙昧な日本人に新たな価値観を啓蒙するものであっても（そんなことは決してありませんが‥）、クロッキーのススメはそんな上から目線でデッサンの手ほどきをするようなものではありませんw

みなさんもご承知の通り、何事も才能だけでなくある程度は練習が必要ですね。

でも忙しくてそんなに時間はないし、遊びたいし、デッサン面倒くさい‥事情が山ほどあるのです。。

絵は才能だと言われますが、絵は経験値です。
描いた数で決まります！！

かく言う私もほとんど予備校に行かず電車内人物クロッキーで美大に合格しました。
総武線を三鷹から千葉まで一日中往復し乗客をクロッキーしてました。だいたい1ヶ月くらいで相当描けるようになりました。右脳がバンバンになります。

クラスでやってみて痛いほどよくわかると思いますが、デッサンは時間がかかります。モチーフ1つに1時間以上、1作品で映画2本分。そんな悠長なことオフタイムにやってられませんよね。

そこで登場するのがクロッキーです！！

クロッキーは線でモチーフを捉えます。
ざっくりなんとなく描いたり、時にしっかり描いたりどんな方法でも描けます。
しかも短時間です。
描き方にもよりますが1時間あれば最低10〜20枚くらい描けます。

5時間あればなんと50〜100枚。
クロッキー帳100シート1冊使い切ってしまいます。もし毎日30分やったら30分×30日=15時間で月間3冊、300枚もの量になります。これがデッサンであれば3枚程度です。

3枚:300枚

クロッキーであれば少なくとも約100倍以上も形を捉える訓練をしているのです。

もちろんデッサンにはデッサンのメリットがありますが、形を捉える初動に費やす時間はごく僅かです。

「初動の訓練にはなりません‼︎‼︎」

クロッキーは主に初動の訓練がメインです。

特にビジュアル系のデザイナーを目指すみなさんにとって形を簡潔に線で捉えていく訓練がマストです。手がスーッと動くことが大事です。

思想家アンリ・フォションは「手が思考する」のだと言います。本当に優れた作品は「手」が作ってくれるのだよと。。

感覚的なものが希薄な時代ですが、そんなもの凌駕し、みなさんが超ヤバいデザイナーになってくれることを心から楽しみにしています本当に。

今すぐクロッキー帳を買って、すぐに始めて下さい。大小2サイズあれば最高です。
100均の落書き帳、要らないプリントの裏でも描ければなんでもいいですし。描くものも身の回り品なんでもいいです。初めは少しゆっくり割と丁寧に描くといいと思います。



もし意見が欲しければどんどん聞いて見せてください！

形を捉えるのに自信がつくとデッサンも得意になり、楽になります。

クロッキーが勝負の鍵を握っていることに間違いはありません‼︎

また次回「クロッキーのススメ」続きを書きます。


では(๑˃̵ᴗ˂̵)


草々