さて今日は、前回紹介したAnimeTunesの続きを書くよ。
AnimeTunesって何よ?って人は、前回の記事を読んだり、AnimeTunesの公式サイトを見たりしてほしい。アクトビラ上の映画情報コーナー、MyシアターではじまったVODレーベル。今後、いろんなVODサービス上に展開していく予定の、プラットフォーム・オン・プラットフォーム・オン・プラットフォームのサービスだ。
さてこのAnimeTunesは"キュレーション"の概念を具現化したサービス。キュレーションについて説明すると長くなるので、自分なりにいろいろ調べてみてね。簡単に言えば、ある分野の情報や評価をある人物が主観で選定する作業、ということ。
AnimeTunesにはキュレーターが設定されている。野村辰寿というロボット所属のアニメーション作家がその人。このサイトにプロフィールなどが掲載されているよ。ロボットにはアニメーション作家が4人いて、そのリーダー格の人物だ。
ショートアニメに長らく取組んでいて、作品数も多い。作家仲間の中でも中心的な存在で、交流も多い。もちろん、国内外のショートアニメをたくさん見てきている。前回書いたように、この分野はメジャーシーンではなかなか取り上げられないから世間的に有名ではないかもしれないけど、知る人ぞ知る存在だ。いろんなところに呼ばれて講演をしたり、海外のアニメ映画祭に招待されたりもしている。それでいて親しみやすい人柄で、みんなから愛される存在。
だから、ショートアニメ作品のキュレーターとして、日本に彼ほどふさわしい存在はいないのだ。これは身内だから手前みそで言っているのではなく、客観的に見てそうだと言いきれる。
その野村辰寿をキュレーターに据えたのがAnimeTunesだ。作品の選定をこれから毎月彼の視点で行ない、彼の言葉でおすすめする理由をコメントする。この作品を見るべきかどうか、彼のコメントをもとに判断してもらえるはず。
いまはまだ、作品数が少ないので、コメントを参考にと胸を張って言いにくい状態だけど、作品が増えていったら、彼のコメントをもとに作品を選んでもらえることだろう。
ここでも何回か書いてきたけど、VODサービスはたくさんコンテンツが並べば並ぶほど、どれを見たらいいかわからなくなる。コンテンツを楽しんでもらう中にこそ、キュレーションは重要になってくるだろう。その試行錯誤の第一歩を、AnimeTunesではじめてみたのだ。
AnimeTunesはまた、ミドルメディアの実験でもある。
映像コンテンツはお金も時間もかかるので、かけた費用の回収が大変だ。映画だと、数十万人数百万人に見てもらわないと回収できない。ドラマも同様だろう。
作家性の高いショートアニメは、一般的な映画やドラマに比べると、かかる費用が少ない。もちろん、作家のこだわりや膨大な作業エネルギーは費用換算不能だったりはする。ほとんどの場合、作家がひとりで制作するし。だから一概には言えないが、比較的費用は少なくてすむ。
そうすると、数十万人を相手にする必要はないかもしれないのだ。数万人の視聴者を安定的に獲得すればいいのかもしれない。
VODサービスが多様に増えていき、またiPhone/iPadをはじめとする、映像を視聴するのにふさわしいデバイスも今後増えていく。またそれらは国内だけでなく、世界中に配信できる。そうしたいくつものプラットフォーム上で海外も含めて展開していけば、数万人の視聴者獲得は不可能ではないはずだ。
数万人の、ショートアニメを楽しんでもいいかもしれない人、を相手に想定したミドルメディアとして、AnimeTunesは配信していく予定だ。
と、理屈上はいいのだけど、とりあえず起ち上げる時点で大変だった。アクトビラでサービスを開始する、それだけのことなのだけど、やったことないことやるのってホント大変。ギリギリまであそこはまだだった、ここはどうするんだっけ、の綱渡りが続いた。
そこをなんとか乗りきれたのは、ロボットには@andotakeshiをリーダーとするデザインチームがあるから。最近、新しいことをはじめる時、仲間に多様な能力を持つ人材がいることの価値を感じる。それに一時期散々書いたように今後のデバイスの中でアートディレクションの役割が再浮上する。そのことを、AnimeTunesスタートでも実感したものだ。
それから忘れちゃならないのは、@Gauguinscomのナイスサポートだ。日本と世界のショートムービー界をつないできた彼らの力がなくてはAnimeTunesは開始できなかっただろう。AnimeTunes公式サイトも手弁当でつくってくれたのだった。
という、なんか身内を褒めそやす手前みそだらけになっちゃったけど(苦笑)、でも"新しいことに取組む"時に、志しを同じくしてくれる仲間の存在は大切だ。
人間ひとりができることなんて、タカが知れてる。どんなにすごい才能があっても、あるいはどんなに財力があっても、たったひとりでは大したことなんてできないんだ。
でも、何人かが集まったら、大したことができる。必ずできる。仲間がいれば、人間にできないことなんて、ない。ぼくはそう信じているし、今回も実感している。
いやでも、AnimeTunesはまだまだ、大したことではないんだっけ。これから大したことに育てていかないといけない。これからがもっと大変だ。でも焦らず、地道に、少しずつ、前へ進んでいくので、みなさん暖かい目で見守ってやってください。
AnimeTunesって何よ?って人は、前回の記事を読んだり、AnimeTunesの公式サイトを見たりしてほしい。アクトビラ上の映画情報コーナー、MyシアターではじまったVODレーベル。今後、いろんなVODサービス上に展開していく予定の、プラットフォーム・オン・プラットフォーム・オン・プラットフォームのサービスだ。
さてこのAnimeTunesは"キュレーション"の概念を具現化したサービス。キュレーションについて説明すると長くなるので、自分なりにいろいろ調べてみてね。簡単に言えば、ある分野の情報や評価をある人物が主観で選定する作業、ということ。
AnimeTunesにはキュレーターが設定されている。野村辰寿というロボット所属のアニメーション作家がその人。このサイトにプロフィールなどが掲載されているよ。ロボットにはアニメーション作家が4人いて、そのリーダー格の人物だ。
ショートアニメに長らく取組んでいて、作品数も多い。作家仲間の中でも中心的な存在で、交流も多い。もちろん、国内外のショートアニメをたくさん見てきている。前回書いたように、この分野はメジャーシーンではなかなか取り上げられないから世間的に有名ではないかもしれないけど、知る人ぞ知る存在だ。いろんなところに呼ばれて講演をしたり、海外のアニメ映画祭に招待されたりもしている。それでいて親しみやすい人柄で、みんなから愛される存在。
だから、ショートアニメ作品のキュレーターとして、日本に彼ほどふさわしい存在はいないのだ。これは身内だから手前みそで言っているのではなく、客観的に見てそうだと言いきれる。
その野村辰寿をキュレーターに据えたのがAnimeTunesだ。作品の選定をこれから毎月彼の視点で行ない、彼の言葉でおすすめする理由をコメントする。この作品を見るべきかどうか、彼のコメントをもとに判断してもらえるはず。
いまはまだ、作品数が少ないので、コメントを参考にと胸を張って言いにくい状態だけど、作品が増えていったら、彼のコメントをもとに作品を選んでもらえることだろう。
ここでも何回か書いてきたけど、VODサービスはたくさんコンテンツが並べば並ぶほど、どれを見たらいいかわからなくなる。コンテンツを楽しんでもらう中にこそ、キュレーションは重要になってくるだろう。その試行錯誤の第一歩を、AnimeTunesではじめてみたのだ。
AnimeTunesはまた、ミドルメディアの実験でもある。
映像コンテンツはお金も時間もかかるので、かけた費用の回収が大変だ。映画だと、数十万人数百万人に見てもらわないと回収できない。ドラマも同様だろう。
作家性の高いショートアニメは、一般的な映画やドラマに比べると、かかる費用が少ない。もちろん、作家のこだわりや膨大な作業エネルギーは費用換算不能だったりはする。ほとんどの場合、作家がひとりで制作するし。だから一概には言えないが、比較的費用は少なくてすむ。
そうすると、数十万人を相手にする必要はないかもしれないのだ。数万人の視聴者を安定的に獲得すればいいのかもしれない。
VODサービスが多様に増えていき、またiPhone/iPadをはじめとする、映像を視聴するのにふさわしいデバイスも今後増えていく。またそれらは国内だけでなく、世界中に配信できる。そうしたいくつものプラットフォーム上で海外も含めて展開していけば、数万人の視聴者獲得は不可能ではないはずだ。
数万人の、ショートアニメを楽しんでもいいかもしれない人、を相手に想定したミドルメディアとして、AnimeTunesは配信していく予定だ。
と、理屈上はいいのだけど、とりあえず起ち上げる時点で大変だった。アクトビラでサービスを開始する、それだけのことなのだけど、やったことないことやるのってホント大変。ギリギリまであそこはまだだった、ここはどうするんだっけ、の綱渡りが続いた。
そこをなんとか乗りきれたのは、ロボットには@andotakeshiをリーダーとするデザインチームがあるから。最近、新しいことをはじめる時、仲間に多様な能力を持つ人材がいることの価値を感じる。それに一時期散々書いたように今後のデバイスの中でアートディレクションの役割が再浮上する。そのことを、AnimeTunesスタートでも実感したものだ。
それから忘れちゃならないのは、@Gauguinscomのナイスサポートだ。日本と世界のショートムービー界をつないできた彼らの力がなくてはAnimeTunesは開始できなかっただろう。AnimeTunes公式サイトも手弁当でつくってくれたのだった。
という、なんか身内を褒めそやす手前みそだらけになっちゃったけど(苦笑)、でも"新しいことに取組む"時に、志しを同じくしてくれる仲間の存在は大切だ。
人間ひとりができることなんて、タカが知れてる。どんなにすごい才能があっても、あるいはどんなに財力があっても、たったひとりでは大したことなんてできないんだ。
でも、何人かが集まったら、大したことができる。必ずできる。仲間がいれば、人間にできないことなんて、ない。ぼくはそう信じているし、今回も実感している。
いやでも、AnimeTunesはまだまだ、大したことではないんだっけ。これから大したことに育てていかないといけない。これからがもっと大変だ。でも焦らず、地道に、少しずつ、前へ進んでいくので、みなさん暖かい目で見守ってやってください。