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Twitterはマスメディアを超克する?~『電子書籍の衝撃』の衝撃:解説編~

2010-04-20 01:43:14 | メディアの現在未来
はい、そうです、しつこいけど『電子書籍の衝撃』の衝撃のことをまだ書くのです。

今日も"図”をつくった。そして今日も、この図ですべてです。図でわかったなら、それでおしまい。

『電子書籍の衝撃』は電子版110円販売前はアマゾン順位100位前後だった。それが16位にまで浮上した。書店発売後のいまも20位くらいにつけている。

ぼくはこの現象が不思議で不思議で仕方ない。新しい現象だと思う。そしてそこには大いなる次代のヒントが隠れていると思うんだ。

ずいぶん前に、ぼくはこんなことを書いている。メガヒットの時代が過ぎるとメガヒットは出なくなる。そんなことを書いた。実際に音楽業界ではほぼ似たことが起きたことは、『電子書籍の衝撃』の中でも少し書かれている。

そしてメガヒットが出ない時代は、捨てたもんでもなく、けっこう生き生きとモノが動いていくんじゃないかと思う。『電子書籍の衝撃』がそうだったように。

上の図で書いたのは、110円販売の前後で"一部の人びと"にとって起こったことを模式化したもの。電子書籍や佐々木俊尚さんにさほど興味なかった人も、Twitterの#denshi上で起こった出来事にRTによって巻き込まれ、図の上から下のような変化が起こったわけ。起こったわけとか言いつつ、ちょっと大げさに描きすぎてるけど。

ふーん、『電子書籍の衝撃』でなんかみんな騒いでいるなあ。ぼくもがぜん興味持っちゃったなあ。そんな人がどんどん動かされた。それによってアマゾン順位まで動いた。つまり話題になって本が実際に売れたんだ。

その現象を起こすのに、出版社ディスカバー21はメディアコストをほとんどかけていない。メディアコストをまったくかけずに話題を巻き起こして本を売った。これってすごく画期的ではないか?

いやいや、と反論する人もいるだろう。メディアコストをかけずに話題を起こすのはPRの典型的な手法ですよ。王道ですよ。うん確かにね、そうかもしれない。

ではこういう捉え方はどうだろう?『電子書籍の衝撃』は話題になったけどマスメディアではほとんど取り上げられていない。なのに、実際に本が売れた。

これこそが画期的なポイントではないかいな?

確かにPRとはメディアコストをかけずに話題を生み出すことだ。でもそこでの話題とは、結局はマスメディアでの話題だ。媒体費を支払わずに記事になったりするよう頑張るのがPRだった。

『電子書籍の衝撃』の話題とはあくまでTwitter上の、記事を書くなんていう仕事とはまったくかけ離れた、メディアに関してはシロウトのみなさんのつぶやき、での話題なのだ。画期的だよ、やっぱり。

それからもうひとつ、トラブルを経て電子版110円販売が1万人限定から、発売前日まで無制限に変わった。110円で、つまり缶コーヒー1杯分の価格で貴重な書籍が手に入ってた。そんな中、アマゾン順位が上がった。つまり予約した人が1100円を、同じ内容のものを十分の1の値段で買えるのに支払ったんだ。

なんかおもしろくない?すんごくヘンテコな状況が起きたってことじゃない?予想以上に不合理、なことではないかいな?

これは"たまたま"ではないと思う。”これからこうなる”のだと思う。

そういうね、Twitterのマスメディアを超克したような潜在能力が花開いたのが、『電子書籍の衝撃』に起こった出来事なのだと思う。そしてそこには、いろんなヒントが隠されている。

どんなヒントがあるかというと、次回以降で書くから、待っててちょ。
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