MacがおかしくなってAppleStoreに預けた顛末を書き、さらにそこから派生して、クラウド上にデータを持つ感覚について書いた。今日はその続き。
続きを書くのは、今日AppleStoreから電話があり、修理完了したもので。23日の祝日に預けて5日で完了したのだからなかなかのスピード。最近はShopができたこともあり、Appleは実にカスタマーサービスがよくなっている。昔は電話しかなくてすぐにたらい回されたもんだったがねー。うん、上出来!
HDDを完全に新しく入れ替えてSnowLeopardをインストールした状態。帰宅したら早速、復旧作業に入った。とは言え、MicrosoftOffice2008とiWork'08をインストールし、あとはMobileMeからファイルを戻しただけなので、すーぐだった。MobileMeに入れてなかったファイルもあったにはあったけど、困るってほどでもない。iTunesに入れていた音楽ファイルと子供たちが幼稚園の頃からの写真が完全消失したけど、それらはiPhone/iPadに入っている。
これについてはPodCopyというソフトをダウンロード購入。写真はまだだけど、音楽の方はほぼiPhoneからMacにコピーできた。Apple的には指導が入る行為かもしれないが、背に腹は代えられない。持っているCDをまた一からコピーし直すなんて人生で二度とやりたくないよ。こういう便利アプリがあることに感謝。
MobileMeで問題なくデータを継続できることは今回わかったが、やっぱりバックアップは日頃からとっておこうと、TimeMachineをこないだヤマダ電機で買って来た500GBのHDDに使っていこうと思う。
バックアップをとろうと思う、と言ってることとは矛盾するけど、今回よくわかった。データを物理的に持つことがこれから無意味化するんだろう、ということが。
そしてそれは、コンピュータ上のデータだけの話でもなくなるだろう。エンタテイメントコンテンツ全般にも広がっていくのではないかな。
例えばiTunesの音楽ファイルだ。少し前から、近いうちにiTunesはクラウド上のデータ保持サービスになるにちがいない、と言われている。実際ね、今回ぼくは普通のファイルはMobileMeで復旧した。MobileMeの容量をもっと増やせば、iTunesの音楽ファイルも同じことはできたわけだ。そして、いっそぼくがiTunesで買った音楽ファイルはAppleのサーバー上に置いてくれるようになれば、MobileMeに置く必要すらなくなるわけだ。Macでも、iPhoneでもiPadでも、ネットワーク上からいつでも”引き出す”ものになるかもしれない。
同じことが、映像や電子書籍でも起こるのかもしれない。いまAppleTVでは”購入”とはやはり、”データをダウンロードする”ことだという解釈だ。だから、レンタルの方がストリーミングな分、気安く視聴できる。”購入”したにしても、買った印をつけておいてAppleのサーバー上に置いておいてくれた方が、楽なのかもしれないのだ。
こういうことを書いていると、「いやーでも、やっぱりパッケージを持たないと”買った”気になれないよ」という反論めいた話が出てくる。少し前ならぼくもそう思ったかもしれない。
だけど、”所有する”ことにそんなに価値があるのだろうか。”所有する”とはどういう概念なのだろう。”所有する”って、そんなにいいことなのだろうか。
例えばぼくは自分がいま、DVDパッケージで何を所有しているのか知らない。DVDプレイヤーが出た頃、大喜びしてピクサーの作品や、大好きなヒチコックの昔の作品をいくつか買ったのだと思う。でもわからない。わからないのは、買ったきり、見てないからだ。
音楽CDは百だか二百だか持っている。でも本棚に置いてあり、もうその棚は何年もいじっていない。そしてこの数年、CDパッケージは数枚しか買っていない。音楽はいまもよく聞くのだが、もっぱらiPodだ。
本は悩みのタネだ。今回Macを壊してしまったのも、棚からあふれた本がどさどさと落ちて来たからだ。今の家に越して来た時、ものすごい数を捨てたのだけど、またすごい量になった。そしてそうした本も、一度読むとたぶん人生で二度読む本は10%もないだろう。
コンテンツがものすごい勢いで増えたのだと思う。
だって、音楽がレコードの形になって売られるようになって100年ぐらいだ。映画だってそうだ。そしてぼくたちは、音楽も映画も、その誕生からこれまでの進化をすべて見てきているのだ。いまだにチャップリンやキートンは素晴らしいし、ビートルズなんかこないだiTunesStoreで200万枚も売れたそうだ。この50年ぐらいで世界の”コンテンツ”は宇宙ビッグバンみたいに増えたのだ。それこそ星の数ほども・・・全部”所有する”なんてもう無茶だよ・・・気に入ったコンテンツを物理的に所有していたら、みんなどでかい倉庫が必要になっちゃうだろう。
クラウドとか、バーチャルとか、そういう感覚にはついていけない、などという人もいるだろう。でもよーく考えたら、すでにクラウド的な所有をしている領域がある。”お金”だ。ぼくたちは何百万円とか何千万円とか”持っている”という時、自宅の金庫やタンスの中に持ってはいない。銀行に持っている。iTunesで買った音楽をAppleのサーバー上に”所有する”のと、五百万円の定期預金を三井住友銀行の口座に”所有する”のと、別に同じ感覚のはずではないだろうか。お金は物理的に持たなくても持っているのだから、コンテンツだってクラウド所有してもいいんじゃないだろうか。
銀行の話を出したら自分でも面白くなってきたので、この話はもう少し続けようかな・・・
続きを書くのは、今日AppleStoreから電話があり、修理完了したもので。23日の祝日に預けて5日で完了したのだからなかなかのスピード。最近はShopができたこともあり、Appleは実にカスタマーサービスがよくなっている。昔は電話しかなくてすぐにたらい回されたもんだったがねー。うん、上出来!
HDDを完全に新しく入れ替えてSnowLeopardをインストールした状態。帰宅したら早速、復旧作業に入った。とは言え、MicrosoftOffice2008とiWork'08をインストールし、あとはMobileMeからファイルを戻しただけなので、すーぐだった。MobileMeに入れてなかったファイルもあったにはあったけど、困るってほどでもない。iTunesに入れていた音楽ファイルと子供たちが幼稚園の頃からの写真が完全消失したけど、それらはiPhone/iPadに入っている。
これについてはPodCopyというソフトをダウンロード購入。写真はまだだけど、音楽の方はほぼiPhoneからMacにコピーできた。Apple的には指導が入る行為かもしれないが、背に腹は代えられない。持っているCDをまた一からコピーし直すなんて人生で二度とやりたくないよ。こういう便利アプリがあることに感謝。
MobileMeで問題なくデータを継続できることは今回わかったが、やっぱりバックアップは日頃からとっておこうと、TimeMachineをこないだヤマダ電機で買って来た500GBのHDDに使っていこうと思う。
バックアップをとろうと思う、と言ってることとは矛盾するけど、今回よくわかった。データを物理的に持つことがこれから無意味化するんだろう、ということが。
そしてそれは、コンピュータ上のデータだけの話でもなくなるだろう。エンタテイメントコンテンツ全般にも広がっていくのではないかな。
例えばiTunesの音楽ファイルだ。少し前から、近いうちにiTunesはクラウド上のデータ保持サービスになるにちがいない、と言われている。実際ね、今回ぼくは普通のファイルはMobileMeで復旧した。MobileMeの容量をもっと増やせば、iTunesの音楽ファイルも同じことはできたわけだ。そして、いっそぼくがiTunesで買った音楽ファイルはAppleのサーバー上に置いてくれるようになれば、MobileMeに置く必要すらなくなるわけだ。Macでも、iPhoneでもiPadでも、ネットワーク上からいつでも”引き出す”ものになるかもしれない。
同じことが、映像や電子書籍でも起こるのかもしれない。いまAppleTVでは”購入”とはやはり、”データをダウンロードする”ことだという解釈だ。だから、レンタルの方がストリーミングな分、気安く視聴できる。”購入”したにしても、買った印をつけておいてAppleのサーバー上に置いておいてくれた方が、楽なのかもしれないのだ。
こういうことを書いていると、「いやーでも、やっぱりパッケージを持たないと”買った”気になれないよ」という反論めいた話が出てくる。少し前ならぼくもそう思ったかもしれない。
だけど、”所有する”ことにそんなに価値があるのだろうか。”所有する”とはどういう概念なのだろう。”所有する”って、そんなにいいことなのだろうか。
例えばぼくは自分がいま、DVDパッケージで何を所有しているのか知らない。DVDプレイヤーが出た頃、大喜びしてピクサーの作品や、大好きなヒチコックの昔の作品をいくつか買ったのだと思う。でもわからない。わからないのは、買ったきり、見てないからだ。
音楽CDは百だか二百だか持っている。でも本棚に置いてあり、もうその棚は何年もいじっていない。そしてこの数年、CDパッケージは数枚しか買っていない。音楽はいまもよく聞くのだが、もっぱらiPodだ。
本は悩みのタネだ。今回Macを壊してしまったのも、棚からあふれた本がどさどさと落ちて来たからだ。今の家に越して来た時、ものすごい数を捨てたのだけど、またすごい量になった。そしてそうした本も、一度読むとたぶん人生で二度読む本は10%もないだろう。
コンテンツがものすごい勢いで増えたのだと思う。
だって、音楽がレコードの形になって売られるようになって100年ぐらいだ。映画だってそうだ。そしてぼくたちは、音楽も映画も、その誕生からこれまでの進化をすべて見てきているのだ。いまだにチャップリンやキートンは素晴らしいし、ビートルズなんかこないだiTunesStoreで200万枚も売れたそうだ。この50年ぐらいで世界の”コンテンツ”は宇宙ビッグバンみたいに増えたのだ。それこそ星の数ほども・・・全部”所有する”なんてもう無茶だよ・・・気に入ったコンテンツを物理的に所有していたら、みんなどでかい倉庫が必要になっちゃうだろう。
クラウドとか、バーチャルとか、そういう感覚にはついていけない、などという人もいるだろう。でもよーく考えたら、すでにクラウド的な所有をしている領域がある。”お金”だ。ぼくたちは何百万円とか何千万円とか”持っている”という時、自宅の金庫やタンスの中に持ってはいない。銀行に持っている。iTunesで買った音楽をAppleのサーバー上に”所有する”のと、五百万円の定期預金を三井住友銀行の口座に”所有する”のと、別に同じ感覚のはずではないだろうか。お金は物理的に持たなくても持っているのだから、コンテンツだってクラウド所有してもいいんじゃないだろうか。
銀行の話を出したら自分でも面白くなってきたので、この話はもう少し続けようかな・・・
所有するためのコストが、ばかにならない。
権利を所有するということは、
維持コストが不要と言うこと。
なので、
権利トランクルームだと、
考えてます。
無形のものが、すべてそうなるとしたら、
部屋は、一部屋で、事足りる。