書1 | 五言絶句 |
「夕陽数峰遠く藹々たり江南の思。靄の外に鐘の声有り、山僧独り寺に帰る」 五言絶句の一部横額鮎京曽岳が書かれた作品を参考にして全体行書体一行につき二、三字の配字六行目「聲」一字とし、足を長く伸ばして変化をつけた。 |
上野支部 小林 敏江
書2 | 書状 |
秋の訪れと共に一筆したためました。 灯火親しむ頃となりました。 |
情案支部 依田 佳子
書3 | 書状 |
情案支部 高田 和子
書4 | 書状 |
秋の気配を感じて |
情案支部 小田 喜代子
書5 | 書状 |
御成婚が成立したことへの御祝文 |
情案支部 宮崎 マリ子
書6 | 書画かざり額 |
わがやどの花見がてらにくるきゃくはちりなむのちぞこひしかるべき(後鳥羽院) |
新宿支部 田口 由紀子
書7 | 詩文書(俳句) | |
書8 | 淡日狐村客到稀
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左 書7 三橋 喜美子
右 書8 山田 好美
俳川1 | リモートワーク |
リモートワークが当たり前になりつつある昨今、朝お味噌汁の葱を刻んだ手でパソコンに向かうと、指を動かす度にその香りが鼻にツンとくる。それが妙に同化しているきょうこの頃である。 |
千代田支部 新國 美佐子
俳川2 |
芍薬や鳩は知らない素振りする |
芍薬は日本美人の代名詞。鳩が近づいてもそれを知ってて知らないような素振りをする。 美人も同じような感じを受ける。 |
新宿支部 あきら(戸川 晟) |
俳川3 |
どこまでも争う気なし蝸牛 |
蝸牛はいじめても逃げるか逃げ切れないと観れば殻の中に入って、時を待つ。ウクライナ戦争を見ていると蝸牛の如く乗り切れるか悩ましい。そんな日本人の心境を詠んだ。 |
新宿支部 あきら(戸川 晟) |
俳川4 |
虚ろなる我に眩しき花水木 |
満開の花水木は、ひと時、並木道をパーっと明るくしてくれるが、その明るさが眩しい時もある。 |
新宿支部 もりすけ(森山洋之助) |
俳川5 |
リンひとつ鳴らして下げる桜餅 |
仏壇に供えられた桜餅を盗み食いした時、子供心にも手を合わせて頂いた記憶がある。 |
新宿支部 もりすけ(森山洋之助) |
俳川6 |
墓じまいされど故郷花カンナ |
故郷も墓じまいをする人が多くなってきた。けれど自分が生まれ育った故郷は花カンナの思い出とともに忘れることはできない。 |
新宿支部 しゅん(石原 俊彦) |
俳川7 |
カーテンを閉めるに惜しき望の月 |
煌々と澄み渡る空に浮かぶ十五夜は誠に美しい。今夜は、いつも閉めるカーテンを締めないで、望の月を頭に載せて眠ろう。 |
新宿支部 しゅん(石原 俊彦) |
俳川8 |
手に響く子の投げる球風光る |
早春の気持ちの良い日差しの日に、待ちかねた 子供とキャッチボールした。中々しっかりとしたボールが手に響く。子供の成長が感じられ嬉しく思った。 |
新宿支部 ちんむう(青木 茂雄) |
俳川9 |
ひと口の梅酒が染める妻の頬 |
余り酒を飲まない女房だが、梅酒の薄めたのならと飲ませたら、見る間に頬が赤くなった。そんな頃から何年経ったろうか。 |
新宿支部 ちんむう(青木 茂雄) |
俳川10 |
青空に青い絵の具で秋と書く |
初作 句会会場へ行く道で台風一過の青空。何とも形容できない爽快さであった。 |
新宿支部 きゅう(岩本 久弘) |
俳川11 |
永らえば若葉眩しき八十路かな |
毎年見ている光景だが、80歳を迎え、輝きがより強く感じた。「生きているんだ」と。 |
新宿支部 きゅう(岩本 久弘) |
俳川12 |
観てるかと娘にメール良夜かな |
見事な満月。ふと米国にいる娘にメールを送った。時差を忘れて。 |
新宿支部 やす(横田 靖彦) |
俳川13 |
国訛り聞いて収まる五月病 |
国訛りが抜けない。そんな時、雑踏の中に故郷の訛りを聞いた。 |
新宿支部 やす(横田 靖彦) |
俳川14 |
山清水引いて木樽の熟れトマト |
登山から下山した時、農家の作業小屋の木樽に、美味しそうなトマトが泳いでいた。 |
新宿支部 わめい(武田 和明) |
俳川15 |
お暇のことば途切れて虫の夜 |
余命少ない兄に会いに行き、面会から帰る際に「また来ます」等のおいとまの言葉が出てこなかった。 |
新宿支部 わめい(武田 和明) |
俳川16 |
白き腹一瞬見せて夏燕 |
駅の出口の上の巣から餌を与え終わって 飛び出す瞬間をたまたま目撃。 |
俳川17 |
朽ちてなお安房の石仏春を聞く |
鋸山に行ったときを思い出して作りました。 風化した春の石仏が印象的。 |
新宿支部 てつ(前芝 鉄) |
俳川18 |
青空へ赤鶏頭が反り返る |
散歩時に、近所の家の庭に赤鶏頭が威張ったように反り返って咲いていた。 |
新宿支部 てらひこ(寺田 昭彦) |
俳川19 |
差し向かい踊る湯豆腐譲り合う |
京都嵐山の昼食時に、隣に座っていた若いカップルの動作。 |
新宿支部 てらひこ(寺田 昭彦) |
俳川20 |
鯖雲や部活帰りのメンチカツ |
肉屋のコロッケやメンチカツは腹ペコ高校生の味方です。 |
新宿支部 けん(大久保 謙) |
俳川21 |
マゼンタの切れて師走の日曜日 |
師走の週末、やっとデザインが決まったかと思ったらこの始末。 |
新宿支部 けん(大久保 謙) |
俳川22 |
コロナ過のご無沙汰詫びる墓参り |
今年のお盆に久しぶりに墓参り出来ました。 コロナ禍中のご無沙汰を新墓石の前で詫びた次第です。 |
新宿支部 こうりゅう(高柳 秀治) |
俳川23 |
炎天下奈良の都路巨星落つ |
昨年7月、安倍元総理が奈良県の該当演説中に狙撃され亡くなられました。多くの方が無念に思われたと思います。 |
新宿支部 こうりゅう(高柳 秀治) |
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