【駿河端唄便り】

【駿河端唄便り】
 
 
清水出身のあーちゃんからも梅の写真を添えたメールが。

梅は咲いたか 桜はまだかいな
柳ゃなよなよ 風しだい
山吹ゃ浮気で色ばっかりしょんがいな



「我が家でも今年は早くから、梅の蕾がほころんでいます。
本日は小坂川にて、菜の花の芽を摘んできました。
ゴマ和えと天ぷらとお浸しでいただきます(^^ゞ」
(あーちゃん)

桜はまだだけど菜の花が芽吹いてるんですね。
小坂(おさか)川は静岡市西部の山間から流れ出て
用宗港に注いでいる小さな川です。
行ったことないけどよい川なんでしょうね。

あーちゃん、どうもありがとう。

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【六義園からの富士山夕景】

【六義園からの富士山夕景】

仕事場の窓が風圧で鳴るほどの北風が吹き、こういう冬の日の夕暮れは富士山がきれいなので、午後5時になったのを一区切りに仕事の手をやすめ、六義園に面したベランダに出たら、やはり富士山が見えていた。


「おーい」
と郷里に向かって叫んでみたいような夕暮れである。

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【メジロ】

【メジロ】

最近スズメの姿を見ることが少なくなったと複数の友人が言っていた。
東京がスズメにとって住みにくくなっただけだろうと思っていたら清水の友人もそう言っていた。


東京では街中でメジロの姿を見ることが多くなり、それは絶対数が増えているからではなく、メジロが町に出てこざるを得ない環境変化があるのかもしれない。
清水の町を歩いていてもメジロをよく見かける。

写真は今日の日記に使った写真の部分アップ。

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【世界と残像】

【世界と残像】

(『電脳六義園通信所』アーカイブに加筆訂正した 2006 年 1 月 25 日の日記再掲

「気配」は感じるけれど、「気配」とは何かを言うのは難しい。

けわい ケハヒ
(「気配」と当て字) 主に聴覚や直感により、それと感ぜられる様子。雰囲気。そぶり。きざし。品格。(広辞苑第四版より)

「直感により」という部分がどうにも曖昧で「気配」の意味がつかみにくい。

■静岡県清水松井町。巴川沿いの路上に長靴が脱いである。

広辞苑には「直感」とあるけれど「直観」と言った方がよい気もして、広辞苑で「直観」をひいてみると、非常に難しい「直観」を冠した語群が列挙されている。

ちょっかん‐ぞう【直観像】チヨククワンザウ
見たものを取り去った後でも、それがはっきり外部にあるように見える像。子供に多くみられる。(広辞苑第四版より)

「子供に多くみられる」というこの現象の記憶はない。

けれど、客が帰ったあとに残る人の気配を感じたことはあって、それはおそらく嗅覚で感じる臭いと触覚で感じる温度を混ぜ合わせたものだった。

駅のホームで人を見送ったりすると、電車が出て行ったホームにその人の姿がまだあるような気がし、それは視覚による残像と記憶の想起による感傷を混ぜ合わせたものだったりし、そういう現象は大人になった今でも変わりなくある。

■さっきまで履いていた人が蒸発して消えてしまったかのような気配漂う脱ぎ方なので自転車の老人も妙に気にしながらよけて通る。

直観像というのは「記憶の残像」のことなのだろうな、と無人になった実家の片づけ帰省をする度に思う。

目に見えるものを片づけるのは「記憶の残像の視覚的な手がかり」を消し去ろうとする行為であり、実家の片づけが終わったとき初めて真の「記憶の残像」の片づけが始まるのかも知れない。

■空中に絵が描けたら、履いていた人物を再現できそうに思えるほど濃厚に残像が残っている。

自分でも呆れ他人に話すと笑われるのだけれど、ほとんど毎日、記憶の残像に関する夢を見て、夢の中で嗚咽しているところで目が覚める。それほどに強烈な「記憶の残像」が残っている。

実家の整理が終わってもまだ「記憶の残像」が夢に現れるかどうかが楽しみ……ということにして目に見える記憶を少しずつ片づけている。

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【簡潔な地図】

【簡潔な地図】

略地図というのは簡潔であってそれでいてわかりよいものこそが優れているのだと思うけれど、実は掲載媒体によって違いがある。

静鉄電車に乗って入江岡に向かう道すがら途中停車駅にあった医院の看板。


なんてシンプルな地図なんだろう!と感動しつつ笑ってしまう。

これでいいのだろうか…などと腕組みして考える間もなく電車は発車し、そういう短い停車時間内に記憶に残すためには、こういう簡素化が必要なのだ。看板というのも奥が深い。

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【一生のうちで】

【一生のうちで】

JR東海道本線草薙駅。

「一生のうちで…」
という文字がまず目に飛び込んできて驚き、
「酒が飲める期間とその量には限度があります。」
と書かれている。

清水の複数の友人たちがこの酒屋は良いとすすめてくれる店の広告なのだけれど行ったことがない。

【写真】撮影日: 07.1.20 9:39:47 AM

確かにそうだなと思う。
「一生のうちで唐揚げが食べられる期間とその量には限度があります。」
とも言えるそれは
「不二家のケーキやプリンが食べられる期間には限度があります。」
と賞味期限をいうのと同じくらいに当たり前のことなのだけれど
当たり前のことが当たり前に守られない時代なので
「一生のうちで…」
というストレートな意見広告風コピーに激しく同意してしまうのかもしれない。

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【たかが唐揚げされど唐揚げ】

【たかが唐揚げされど唐揚げ】

静岡県清水大手町にある鶏肉店の唐揚げが美味しいと複数の友人に聞いたのが一昨年のクリスマスの頃だった。
一度食べてみたいと思って訪ねるとお休みだったり売り切れだったりして延々と食べる機会を逸し続けてきた。

■静岡県清水大手町にて。

地方というのは厳しいもので
「あそこの○○は美味しいそうですね」
と口を滑らせて言うと意味深な顔で笑われたりする。
情報が行き渡っていてみんな自分のお得意があり店に対する好悪がはっきりしているのも田舎市場の厳しさである。
だがこの店に関しては良い評判を聞くことが多かった。

■じゃーん!大事に実家に持ち帰った唐揚げの即物的記録。
撮影日: 07.1.20 3:08:08 PM。


「手羽にしますか、モモにしますか?」
と聞くので手羽を買って帰り、食べてみてびっくり。
たかが唐揚げされど唐揚げ、確かに美味しい。

某ファーストフードのフライドチキンのように衣が油でべとべとしておらずサクサクカリッと揚がっている。
味付けがシンプルで香辛料の匂いがしつこくないので飽きないしのどが渇かない。
清水万世町『銀の字』で食べる塩胡椒した丸鶏の素揚げや静岡『手羽先の大村』の鶏モモ焼きにも一脈通じる美味しさ。

たかが唐揚げされど唐揚げ、侮り難し。

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【唐梅、南京梅、もしくは蝋梅】

【唐梅、南京梅、もしくは蝋梅】

清水の町を歩くと蝋梅(ろうばい)が植えられているのを良く目にする。

中国原産の植物なのだけれど清水の気候が合っているのかもしれなくて、高さ約 3 メートルのロウバイ科の落葉低木という定義にしては
大きなものが多い気がする。

■静岡県清水草ヶ谷にて。
撮影日: 07.1.20 0:56:45 PM。

蝋梅(ろうばい)は名のごとく蝋細工のような不思議な花びらなのだけれど、花びらの細部など見えない離れた場所からでもその香り立つ匂いに驚かされる。

花が終わると葉が茂って卵形の果実をつけるというが食べられるんだろうか…。
あ、また食う話しだ……。

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▼Krispy Kreme(クリスピークリーム)

毎朝糸引き納豆を食べている。

健康のために良さそうだから…などということはなくて
単に糸引き納豆で白いご飯を食べる朝食が好きだからだ。
ここしばらくコンビニの棚から納豆が消えて買い出しに困ったが
無料TVお得意のねつ造によるブームが終わったらまた売れ残っている。

今朝、仕事で新宿に出たら原宿竹下通りのような甘ったるいにおいがする店の前に、
びっくりするような行列ができていた。
アメリカで運良くこのフランチャイズ店開業の審査に合格すると、
24時間行列ができる店のオーナーになれるという。
日本にも上陸したことを知らなかった。


【撮影日: 07.1.22 11:39:18 AM】

24時間行列ができる店などという噂を聞いたから
噂に乗り遅れまいとこんなに行列ができているのか、それとも
甘ったるいにおいのもととなるドーナツが美味しいから行列ができているのか、
食べたことがないからわからない。

痩せると聞いて納豆に殺到する者もいれば、
太って死んだエルビスの好物に殺到する者達もいる。

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【路上の笑い】

【路上の笑い】

静岡県清水秋吉町。

県道75清水富士宮線を歩いていたら道路際のお宅の門扉がひどく可笑しい。


【撮影日: 07.1.20 2:37:05 PM】

僕は意図せずに表出してしまうこの手の可笑しさが大好きである。

帰京して写真を眺めているけれど何度見ても可笑しい。

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【ツバメの選択】

【ツバメの選択】

静岡県清水草ヶ谷。

建物の正面玄関を見上げたら子育てのためにツバメがつくった巣があった。
よく見ると「なるほどなぁ」と思える場所につくられている。

【撮影日: 07.1.20 1:40:11 PM】

「テ」や「ー」の横棒の上ではなく「シ」の入り点の上が
ツバメにとっては最も営巣に適した場所と思えたのだろう。

ツバメはおそらく文字が読めない……ので
別の意味で「シ」が好きだったとも言える。

「言語表現によって表される内容」としての意味、
それとは別の観点から文字の好悪を決定するということは
人間にもままあることであり
最近は意味的に考えれば「えっ」と驚くような命名も多い。

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▼029……たち飲み『きんらん』


郷里静岡県清水の中学で1学年後輩だった友人が、
インターネットの海で東京在住の同級生を見つけたと言い、
3人で会おうという話しになって新橋の大衆居酒屋で待ち合わせの約束をした。

まだ見ぬ後輩から
「少し早めに行って、新橋の立ち飲みで軽く一杯飲んでからお店に向かいます」
などと書かれたメールが届いて笑いつつ、
いつの間にかふらっと立ち飲み屋に寄っても
違和感なく場にとけ込んでしまえるような風体をした
おじさんになっていることを実感する。



住まいに近いJR駒込駅前にも立ち飲み屋がある。
店の名を『きんらん』といい昼間から飲みたい男たちで
なかなか繁盛しているが入ったことはない。

『きんらん』という店名はどこから来ているのだろう、
金襴緞子(きんらんどんす)の「金襴」かしらと辞書を繰ってみたら

きん‐らん【金蘭】[易経繋辞上「二人同心、其利断金、同心之言、其臭如蘭」]
(金のように堅固で、蘭のように芳しい意) 親しく固い交りにいう。(広辞苑第五版より)

とあってびっくりした。「金蘭の友」「金蘭の交わり」などという言葉もあるらしい。
立ち飲み屋というのは金蘭の交わりを通して金蘭の友と巡り会う場所なのかもしれず、
素晴らしい店名に感服した。

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▼028……星の夜北へ帰る


『ああ上野駅』と題した日記を書き
新潟在住の友人が次回上京したら
息子さんも交えて上野の『聚楽台』で
是非一杯のもうと約束したのが昨年の12月20日だった。

12月20日は亡き母の誕生日でもあったので
二人で出かけた上野が懐かしくてそんな日記を書いたのかもしれない。

    【写真】上野、東叡山林光院にて。

物置の段ボール箱の中になぜか井沢八郎のシングル盤が一枚あり
その曲のタイトルを『星の夜北へ帰る』という。

なぜそんなレコードを持っているかというと
母が飲み屋を営んでいた静岡県清水市旭町飲食街にあったクラブ(おそらく『ミンクス』)に
井沢八郎が営業にやって来てそのレコードを売り、
買った客が母の店に飲みに来て僕にくれたのだった。

♪星の~夜~北へ~帰る~

という伸びのある歌声を聞くたびに
名曲『ああ上野駅』を思い出す。
その井沢八郎さんが2007年1月17日、食道癌のため亡くなられた。享年69歳。

「良い歌を歌ってくれてありがとう、おかげで楽しかったです」
と言いたい歌手の一人であり、そう思う人が多い証拠に
上野駅構内には「ああ上野駅歌碑」が建立されている。

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▼線路沿い

線路沿いを歩くと、冬の日は妙に感傷的になっていけない。
なぜだろう。
北風が吹き抜ける道になっているせいもあるだろうか。


【撮影日: 07.1.18 2:15:48 PM、秋葉原にて】

しべりあの雪の奧から吹く風か(寺田寅彦)

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【富士山を世界遺産に】

【富士山を世界遺産に】

週末の静岡県清水への片付け帰省時には空模様がとても気になる。
山のようなゴミ出しを雨中で行うのは辛いし、
雨の日の無人日本家屋は寒くて家の奥の片付けが辛いからだ。

三島、沼津を通過して吉原あたりから列車の進行方向を眺め灰色の暗雲が漂っているのを見ると
「ああ天気は下り坂なのかな」
と一瞬思って気が塞ぐが、富士を過ぎて富士川を渡る頃には明るい日差しが降り注いでいたりする。


同じルートをたどれば必ずといって良いほど体験できるけれど、富士山麓の工場群が煙突から排出する煙による大気汚染とか公害とかは問題になっていないのだろうか。

呆れるほど露骨な大気汚染だと思うのだけれど、ネットで検索すると大気汚染や公害の記事を覆い隠そうとでもするように富士山を世界遺産にという運動のページがヒットして呆れる。

ぜひ吉原から富士あたりの静岡県側から眺めるスモッグが裾野にたれ込めて漂う富士山の絶景を世界の人々に見ていただいて世界遺産にふさわしいかどうかを判断して貰いたいと思う。

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