電脳六義園通信所別室
僕の寄り道――電気山羊は電子の紙を食べるか
▼2009年秋天
このところ朝夕涼しくて、熟睡するせいか寝坊することが多い。慌てて仕事場に行き、午後一番から百人町である三好春樹新刊書打ち合わせ資料を準備する。駒込駅前橋上から見上げる空はすっかり秋の雲に主役交代している。
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8月28日の空。
農林水産省が28日に発表した、2009年産米の作柄は46都道府県中、25都府県が「平年並み」、21道府県が「やや不良」だという。百人町での打ち合わせを終え、赤坂の農業系出版社で『大絵馬ものがたり』という民俗学写真集全五巻のうち最初の一巻分装丁データを納品した。
コロムビア通りの坂道を下って赤坂見附に向かう途中の路上にあるバケツ田んぼに、今年も見事に稲穂が稔り、スズメ除けも施されて収穫の日を待つだけになっていた。猫の額ほどのバケツ田んぼにも秋の恵みの有り難さが充ち満ちて、通りかかる人の足をとめさせており、みんな日本人だなぁと思う。
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8月28日、赤坂コロムビア通りのバケツ田んぼ。
午後七時から駒込富士神社で今年の山じまいにあたる大篝火が焚かれるというので行ってみた。富士講の人々が揃いの衣装で集まり、篝火点火前の神事が行われていた。点火までしっかり拝見しようと思ったのだけれど、藪蚊の来襲に悲鳴をあげてあえなく退散した。
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8月28日、駒込富士神社、大篝火点火前の神事。
富士神社を出て駒込病院脇から動坂を下り、動坂下交差点にある『動坂食堂』に夕食を兼ねて行ってみた。以前から前を通るたびに入ってみたいと思っていた食堂で、郷里静岡県清水庵原の友だちの娘もこの店のすぐ近くで働いていた。
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8月28日、動坂食堂前にて。
地域の老若男女、仕事帰りの人々などが次々に訪れ、明るい喧騒の中で飲食する飾り気のない大衆食堂だけれど、安くて美味しくて、郷里静岡県清水、大正橋たもとの『金田食堂』を思い出した。
コメント ( 2 ) | Trackback ( )
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清水の大衆が創った「かねだ食堂」「うさぎや」「ブラジル国旗の店(名前失念)」というゴールデンルートを満喫されたようで羨ましいです。
先日清水の友だちから株主優待券を貰ったので浅草で食事をしたあと、浅草寺裏手からビューホテル方向へ歩く路地裏(六区裏)で、若い夫婦者が路地に椅子を置いて数人で飲めるイタリア料理の店をやってました。おそらくうさぎやの主人もうさぎや好き面々も喜びそうな楽しい店でした。外で飲むのが美味い季節になりますね。