読書と密室

2014年10月2日(木)
読書と密室

00
未明に目がさめて寝転んだまま本を読むのは、身体を起こして、その状態を保持する分のエネルギーが読書力に振り替えられるので、エネルギー効率がよい。またそういう余勢を借りないと読み抜けられない本というのがある。

01
昼間は自分の外側と内側の騒音が邪魔して、どうしても集中して読みにくい本もあり、そういうのは密室向きの本なのだろう。読みかけて密室向きだと判断した本は、電子書籍版があればそちらも買いなおしている。たとえば開高健の本は自分にとって密室向きである。

02
眠っていることは死んでいることに近くて、眠ってしまうのは死んだふりをすることである。眠くなったらいつでも眠りに逃げ込める体勢だからこそ読める本もあり、哲学の本はほとんどが密室向きである。哲学などしているのは死んでいるのに近い。

03
密室向きの本は電子書籍リーダーに突っ込んで枕元に置いて寝ることにしている。時々外出時のカバンに突っ込んで持ち出してみるけれど、やはり密室で横になってでないと読めない本ばかりで明るい外の世界では読めない。生きているときにするべきことがほかに多すぎるのだろう。

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