【地と図と二項対立】

 【地と図と二項対立】

図像は地(じ)と図(ず)でできている。

「地と図」とは「土台となる全体と、形となる部分」のことで、日の丸は二対三で横長の白い四角を「地」とし、その天地寸法五分の三を直径とする赤い正円を「図」とし、「地」の上下左右中央に「図」を配したものをいう。

そして青空に日の丸の旗を掲揚すると、そこでは青空が「地」で日の丸の旗が「図」となる。世界は「地」と「図」でできていて、「地」がなければ「図」がない、「図」があることによって「地」がある。「地と図」が一対の関係となって無から有をつくっている。

一対の関係をつくっている二つをむりやり取り出して論じると矛盾が生じてそれを二項対立という。英語でバイナリー・オポジション(binary opposition)といい、オポジション(対立)するバイナリーは、コンピュータだと「0」と「1」からなる二進数のことで、「無と有」が一対の「地と図」になっている。

人が二項対立の隘路に入ってにっちもさっちもどうにもいかなくなりがちなのは、互いの都合で「地と図」が反転して見えているのであり、二項対立を収めるにはその「図」を一対の関係として見るさらに大きな「地」が必要なのである。

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