【九九のしくみ】

2020年6月18日

【九九のしくみ】

子どもの頃、算数嫌いではなかった。九九表を見てまる覚えをしながら数の規則性が面白くて、「くくはちじゅういち」で終わった先を考えていたら、11 かける 11 が 121 になる原理に気づき、111 かける 111 はちゃんと 12321 になるので、ときどき算数を教えてくれる静岡工業高校出の叔父に会った際、1 が連続する数字同士の掛け合わせは面白い、1111111 かける 1111111 は 1234567654321 になるとすぐに答えが出せると言ったら、妻を呼んで「おい英子!雅彦はバカじゃなかったよ!」と笑いながら言うので、叔父夫婦は自分のことを「あいつはバカだ」と話していたのだとわかってがっかりした。

この歳になって九九開立法というのがあることを初めて知った。「かいりつほう」で辞書を引いても出てこなくて、「かいりゅうほう(extraction of cubic root)」と読み、英語が示すように自乗で平方を出すのではなく、三乗で立方を求めるのだ。明治生まれの子どもはそういうまる覚えもしていたらしい。

暗唱方法は、
いんいちがいち
ににんがはち
さざんにじゅうしち
ししろくじゅうし
ごごひゃくにじゅうご
ろくろくにひゃくじゅうろく
しちしちさんびゃくしじゅうさん
はっぱごひゃくじゅうに
くくななひゃくにじゅうく
なのだという。

なーるほどーと思いながら、やはりこのあたりの算数は面白くて、子ども時代に戻って腹這いになり、新聞広告の裏に「くくななひゃくにじゅうく」の先はどうなっているのだろうなどと筆算して遊んでいると、「おい、やっぱりこいつバカなのかもしれない」などと大人たちに笑われるのだろう。

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