暮らしを耕す

2017年1月13日
僕の寄り道――暮らしを耕す

子どもの頃から、田舎にいればお百姓が農作業を終えて帰ったあとの畑を見るのが好き、都会にいれば軒先で住人が丹精した鉢植えを見るのが好きだった。畑仕事自体、園芸自体に興味があったわけではなく、人が自然に手を加えたものを観察するのが好きだったように思う。

畑や鉢植えから、自然に手を加えた人の気持ちを多少なりとも読み取ろうということをしていたせいか、いまでも下町の路地を歩くと鉢植えの一つひとつの様子や、暮らしの道具の置かれ方にまで、なにか語りかけて来るメッセージがあるような気がしてしまう。

写真は「いいなあ」と思ってしばし立ち止まってしまった台東区にて。
なぜか下町の風景に和んでしまうのは、人が暮らしの土壌を耕しているように見えるからだ。なんと生きいきして輝かしい劇場なのだろう。


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