▼坂道の亀の湯

 

人は誰でも性格の傾きを持っているけれど、物理的な傾き知覚能力にもまた傾きがあるようで、撮影した写真の水平線が狂う癖がある自分が、昔から気になっている。

幸いなことにデジタルの時代になり、RICOH のカメラは電子的な水準器が内蔵されていて画面で傾き調整ができる。そうでない機種では液晶画面に方眼線が表示できる機種だと、水平垂直を正確に出して撮影しやすいので重宝する。



東京都北区中里2丁目の「殿上の湯」。最近はこういう小さな手足浴の店が増えている。



駒込駅前から霜降橋交差点まで続く坂道、その本郷通り沿いに銭湯亀の湯がある。路面電車で前を何度も通りかかった小学生時代からすでにこの場所にあったが、残念ながら一度も入浴したことがない。銭湯を利用したデイサービスに通っていた義父母を見ていて、地域に公衆施設があることのありがたさを痛感したので、いつまでもこの場所にあり続けて欲しいと願わずにいられない。



東京都北区西ケ原1丁目。本郷通りに面した「亀の湯」。



坂道に立っていることがちゃんと写真でわかるよう、水平垂直の線を想定しながら何枚もシャッターを押して一番正確そうな写真を選んだ。電信柱は垂直に立っているとは限らないので当てにならず、アーケードの柱なども意外にいい加減なのがわかる。人は坂道では垂直ではなく上の方向へと前屈みにのぼっていくこともわかり、一枚の写真の中に正しい垂直と垂直もどきがたくさん混在している。

 
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