過熱そして冷却または忘却とやりくり

2014年10月3日(金)
過熱そして冷却または忘却とやりくり

00
難しい本を読むと眠くなるのは、パソコン内部で CPU が過熱して冷却ファンが回るのに似ている。陰暦の月初めに見える細い月、新月とはどういう現象かを図解なしで説明する文章を読んでいたら、いまもスイッチが入って頭の中でファンが回っている。

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人にはそれぞれ思考の見通しがきく範囲、パソコンで言ったら処理能力の限界があり、その範囲を超えた内容に出会って負荷が高くなると急に眠くなる。眠いのを我慢してページ数を稼ぐと、読み終えてもほとんど頭に入っていないことが多い。眠気の中を強行突破するのは暴走に等しいのだろう。

02
むかし、パソコンオタクの象徴としてプロペラがてっぺんについた帽子をかぶったハッカーたちの写真をよく見かけた。プロペラヘッドといって、頭の回転の速さを誇示しているという説を聞いたけれど、「冷却ファンが必要なほど」と考えると理解できる。

03
眠くなったらいったん本を離れて休憩し、冷却が終わったら理解可能だったあたりまで数ページ戻り、改めて読みなおしてみると眠くなった時点を無事通過していることが多い。頭の中でもパソコン同様に解放や統合が起こって、なけなしの能力を有効活用するやりくりが試みられているのだろう。歳をとって物忘れをするようになるのも、記憶力のやりくりという、自分を守るありがたい仕組みなのかもしれない。

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