最近、アイドルが素晴らしい曲を連発している。
少なくとも私にとっては、華奢なオトコが内省的なコトを歌うロックや、音楽で世界は変わると思ってる夢想家が歌う啓蒙ソングや、切なさを強調した着うたが主戦場の歌姫などよりもグッとくる曲が溢れている。
そこには、優れたスタッフやサウンドクリエイターの存在が欠かせない。
自分で音楽を作る人の場合、彼らが優れたプロデューサーであったり才能溢れるアレンジャーであれば問題ないんだけど、そんな人は実は多くないって思ってて(苦笑)
外部の音楽制作集団が俯瞰で見るってのが、実はとても大事なコトなんじゃないかと最近強く思います。
という訳で、今日から3回ほどアイドルユニットのシングルをご紹介。
Tomato n'Pine
「旅立ちトランスファー」
2011/3/9リリース
Sony Music Records
SRCL 7559~60
インディーズから出てた前作「キャプテンは君だ!」を絶賛したワタクシですが、ついに今回メジャーデヴューでございます。
しかも、引き続きアゲハスプリングス全面プロデュース!
もはや出来は保障された様なもので(笑)
今回も、ポップの権化のようなキャッチーなメロディと、妙に懐かしさを感じるテイストを纏った躍動感溢れるアレンジは健在。
打ち込みなのに体温を感じるバックトラックにグッときます。ストリングスなんて生音のようで。
タイトルチューンも好きですが、個人的には2曲目の「10月のインディアン」がホントにイイ曲だな~って思ってて。サビメロのフックが尋常じゃない。
“ドキドキ 立ちくらみそう”のメロディが大好きなんです。
そして、「キャプテンは君だ!」の“dancefloor will never die remix”がカップリングされているのもポイント高し。アレンジが完全にクラブ・フロア仕様になってて、めちゃめちゃカッコいい。
音を作る側には、パフォーマーの資質を見極め、その魅力を最大限に生かす音づくりが求められます。その期待に応えられなきゃ仕事が来ない訳ですし。
そこには、プロフェッショナルとしてのシビアな目線やプライドが存在する。
それこそが、私が欲しいもの。
楽曲は食材、パフォーマーは給仕、そしてアレンジャーこそがシェフであるという信念は昔から揺らぎませんが、アイドルの楽曲を聴く度にその思いを強くします。
音楽を、アレンジャーやプロデューサーやコンポーザー、もっといえばバックのプレイヤーで楽しめる様になると、世界が広がります。
そんな楽しみ方をする人が、もっと増えると音楽業界も面白くなるのにな~って、心から思うのです。
</object>
YouTube: Tomato n' Pine - 旅立ちトランスファー
</object>
YouTube: Tomato n' Pine - 10月のインディアン
次回は、東京女子流をとりあげようかなと思います、ハイ。