昨日、5月8日の午後。海が見えるカフェの前で開場を待っていた。
2時間も前から一番乗りで待つくらい気合いが入っていた私と家内。待っていたのは田島貴男のライヴ。
昨年も同じ場所でライヴを体験していた。その時に感じた、一人でやっているとは到底思えないくらいの熱量に溢れた彼の凄さを再度味わう為に。
入口で待っている時に漏れ聴こえるリハーサルの音に既にテンションは上がり、期待に胸を高鳴らせつついよいよ開場。
最前列、やや上手の椅子に座ってその時を今か今かと待っていた。
オープニングでいきなり飛び出すニューシングル「ラヴァーマン」!
前にレヴューで書いた様に、音源では佐野康夫のドラムや小松秀行のベースが実にスタイリッシュなグルーヴを醸し出していた曲だが、今回は一人でのカフェライヴ。しかし、アコースティックギター1本で歌う田島氏のヴォーカルの圧の凄さに、全く物足りなさは無かった。音源以上にニュアンスが細かく伝わる見事な生歌に驚愕と興奮を覚える。
そして、3曲目に飛び出した大好きな「サンシャインロマンス」にテンションはマックス!アコギ1発のカフェライヴで、この曲が聴けるなんて思ってもみなかったので、家内と顔を見合わせて喜びを分かち合う(笑)
気持ちイイ。最高に心地良い空間が広がり、自然と身体は揺れていた。
中盤にはパーシー・スレッジの「男が女を愛する時」や、水曜歌謡祭に出た時の話を交えつつ和田アキ子の「あの鐘を鳴らすのはあなた」、中森明菜の「飾りじゃないのよ涙は」をカヴァー。ヴォーカルの存在感を見せつける。やっぱ田島貴男の歌って凄ぇ・・・・・単純なスキルの上手い下手とは無関係に、強烈に魅力的で魂を感じられる歌い手の姿がそこにあった。
その流れで始まった代表曲「接吻」がまた凄くて。オリジナルのムードを忘れてしまう様なノリノリのグルーヴ感。アコギだけで、あんなにドライヴする「接吻」が繰り出されるとは!こんなに膝や手を叩いて盛り上がった「接吻」・・・・・初めてだ。
「ラヴァーマン」のカップリング「クレイジアバウチュ」や、リゾネーターギターのボディを叩き鳴らしながらの「フリーライド」、「ジャンピン・ジャック・ジャイヴ」、ニューアルバムからも先行で2曲ほど聴かせてくれたりと盛りだくさんで時間はアッという間に過ぎていく。
ダブルアンコールの最後、始まったのは大好きな大好きな「夜をぶっとばせ」!隣で家内が狂喜乱舞(笑)
自然と口ずさんでいる(勿論、控えめに)うちに、訳も解らず自然と目頭が熱くなる。数え切れないくらい聴いてる曲。去年も同じ場所で聴いた。でも、昨日は何かが違ったんだろうか・・・・・気づけば泣いていた。興奮してノリノリでテンションMAXで涙が出ていた。昨日の田島貴男の歌の熱量がそうさせたのか。そうとしか考えられない・・・・・
いやはや、凄いライヴを体験した。1人でギターを弾き歌うライヴで、ここまで熱くさせられるとは。やっぱ凄いよ、田島貴男ってミュージシャンは。
機会があったら、じゃなくて機会を無理やりでも作って味わって欲しい。田島貴男というミュージシャンの凄みを。ライヴの素晴らしさを。1人でも多くの、音楽が好きだと思っている方々に。