デビュー以来、私の琴線に触れる音を作り続けてくれるユニット、“paris match”による初の洋楽カヴァーアルバム。
実に彼ららしいというか、粋でスタイリッシュな音の洪水。
そんな中で見せる、ジャケットを始めとするアートワークの遊び心がまた堪らないっす。
モチーフとなった、スタイルカウンシルの『Our Favourite Shop』は私にとって青春の一ページを確実に彩った愛聴盤。見事なパロディに、思わず顔が綻びます。
肝心の選曲ですが、大好きな大好きなブロウ・モンキーズの「ディギング・ユア・シーン」を始め、メロディの良い曲が揃っています。リサ・スタンスフィールドの「オール・アラウンド・ザ・ワールド」や、ブランニュー・へヴィーズの「ネヴァー・ストップ」、オマーの「ゼアズ・ナッシング・ライク・ディス」といった辺りは、やはり彼らの真骨頂だなぁと思います。
古いトコロだと、アル・グリーンの「レッツ・ステイ・トゥゲザー」やレイ・パーカーJr.の「ウーマン・ニーズ・ラヴ」、ロバータ・フラックの「フィール・ライク・メイキン・ラヴ」という渋いセレクトが揃っています。
意外なのは、チープ・トリックの「甘い罠」ですが、ソプラノサックスを効かせたユルめのラテングルーヴに仕上げたトコロがまたパリスマっぽい(笑)
とにかく、彼らの先達に対する愛情と敬意が感じられるカヴァーアルバム。
いいメロディを大事に、ミズノマリの声が生きる作品を選んだのは流石だと感じます。
こーいう作品が好きだったというコトが、パリスマッチというグループの曲のクォリティの高さ、アレンジのセンスの良さに繋がって行ってるんだな。
一つ、贅沢を言わせて貰えるなら・・・・・将来、スタイル・カウンシルのカヴァーを絶対聴かせて欲しい!(笑)
「ロジャース」か「ホームブレイカー」あたりどうですかね?