森中定治ブログ「次世代に贈る社会」

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日本のトランプ N国党首・立花孝志

2019-10-12 14:31:28 | 社会問題

私の暮らす埼玉県の参議院補欠選挙で、本命候補の前埼玉県知事・上田清司氏に対して、N国党首の立花孝志氏が夏の参議院普通選挙で当選したばかりの参議院議員の職を辞して、改めて埼玉県参議院議員補欠選挙に出馬した。


同じ参議院議員であるし既に当選しているのに、どうしてわざわざこんなことをするのだろうと不思議に思った。N国は比例代表で彼一人が当選しただけである。彼が職を辞せば2位の者が繰り上がるからN国の国会議員1名は消えることはない。だからもう1名増やしたいのだろうと思った。しかし、負ければN国の国会議員数は減らなくとも自分自身は失職するのである。当然ながら上田氏に勝てる公算がなければそんなリスキーなことをわざわざしないだろう。

上田氏は、先の埼玉知事選で国民民主の議員を辞して立候補した大野氏を応援した関係で国民、立憲が支援する。自民は、今度は対抗馬を出さず、上田氏の出陣式には自民党議員が応援に参加した。野党と自民の相乗りに見える無敵の大本命である。

N国は「NHKをぶっ壊す」がスローガンでもあり、またそのワンイシューの政党であった。しかし今度の補選でのスローガンは「既得権益をぶっ壊す」である。そしてホリエモンに協力を要請した。


これで分かった。


一般にはとてもリスキーな行為と見えるかもしれないが、世界の潮流を見れば十分に勝つ公算があることを示している。潮目の変わった流れがひたひたと押し寄せるその音が、このN国党首にもホリエモンにも聞こえるのだろう。


上田 vs 立花。この構図をあえて言えば、上田清司氏はエスタブリッシュの代表と例えられるだろう。既得権益に守られた財界、既得権益に守られ安定した生活の労働者(連合)、裕福な人たち、上流階級、言わばクリントンである。立花孝志氏は言わばラストベルトを代表する。既得権益を受けられない落ちぶれた中年、どれだけ働いても楽にならない若者・・。立花氏は「既得権益をぶっ壊す」と言った。トランプと同じ。私には、この補選にこの構図が見える。米国での勝利は「よもや」のトランプだった。


2019年10月11日のニュースで、クルド人に対するトルコの軍事行動の停止を求めたEUに対して、トルコのエルドアン大統領が「我々の作戦を侵略と呼ぶなら、ドアを開けて360万人のシリア難民をあなたのところに送る」と発言した。


貧困の移民や難民は受けれたくない。トランプが築くメキシコ国境の壁も、広くEUで難民排除の極右政党が台頭するのも同じ。縁もゆかりもない他人を、なぜ俺たちの金で食わさねばならないのか。高額の税金を納め、あらゆる面で行き届いた福祉社会を築いてきたスウェーデンでさえも今や同じ。縁もゆかりもない、赤の他人の食べていけない老人や障害者、弱者を俺たちが働いて苦労して手に入れたお金でなぜ食わさねばならないのか。N国の立花党首もホリエモンも同じだと私は思う。次は安楽死政党が出て来るだろう

人間は誰もが生きる権利がある。誰もが平等であり、誰もが同じように幸せを得る権利を持つ。誰の生命も同じ。


こういった主張は、それを総ての人が当たり前だ!理由などいらない!と論拠なく肯定する場合には大きな力を持つ。人間が王様や領主の所有物であった封建時代から人類は脱出し、「我思う 故に我あり」と言ったデカルトやホッブスやロック、ルソーといった哲学者が生まれた近代から今まではそうであった。それを疑う必要のない大前提として、論拠など不要の大前提として様々な社会理論が生まれた。しかし、そう考える人が人間総数の半分以下になれば事情は変わる。そういう潮流が米国にも、欧州にも、世界に押し寄せている。日本においても同じ、その嚆矢が津久井やまゆり園で起きた相模原障害者施設殺傷事件だと私は考える。その潮流を元に戻すために、潮流のブレを是正するために、我々はその論拠を改めて考えねばならない時に来ていると思う。


トランプ現象。立花現象。同じである。
よもやとは思うが、埼玉でのこの参議院補選でN国党首、立花孝志氏が勝ったら、日本にも押し寄せてきた潮流の変化が目に見えるようになるだろう。

 



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