DEEPLY JAPAN

古い話も今の話も、それでもやっぱり、ずっと日本!
Truly, honestly, DEEPLY JAPAN!

テロリストは傭兵なんだよ by プーチンから2.5年

2017-06-12 08:38:08 | アジア情勢複雑怪奇

トランプが、カタールはテロ資金を長いこと提供しているのでやめるよーに、とルーマニア訪問中にスピーチしている。

Qatar has 'historically been a funder of terrorism at a very high level' – Trump

トランプ米大統領、カタールが「テロ資金援助」

https://www.cnn.co.jp/world/35102557.html

米ホワイトハウスで9日述べた。「カタールは歴史的に高度のレベルによるテロ活動への資金提供者だった」と主張。ティラーソン米国務長官や軍幹部らと共にカタールに対し資金援助を中止することを呼び掛ける時機だと判断したと述べた。

また、サウジアラビアを先月訪問した際、同国らがカタールとの断交に踏み切る決断を下すことを助けたとも明かした。

 

もちろん、テロ資金提供者はサウジも同様なわけなのでこれでは話が半端。そして、サウジ、エジプトなんかが言っているのはムスリム同胞団こそ我らが敵なのでそれらに対する支援をするカタールはけしからん、といっているので実はトランプが言っているのとは認識に差はあるだろう。

しかし全体としてみれば、いずれにしても最近の「テロ」というのが、ふわった湧いて来た、19世紀的なテロを断行する以外にないのだ、みたいな個人の策謀ではなくて、しっかり資金提供者がいて、訓練する奴らがいて、戦略担当者みたいなのもいるという話の一端が見えて来たのはまったく結構な話。要するに、傭兵をテロリストという名で呼んでいたという話。

 

■ テロリストは傭兵なんだよ by プーチンから2.5年

で、これらのテロリストだの過激派だのには資金提供者がいる、彼らは要するに傭兵なんだぜ、とパブリックに初めて言い出した政治家は実にプーチン。

西側のジャーナリストの問いに答える過程で、あんたらね、という感じで話しを開陳しはじめ、各戦闘員にいくら払われているかも知ってるぜ、とか、傭兵を雇うには金がかかる、しかし戦いをやめさせるにはもっと金がかかる、あんたらどう考えるんだね、と疑問を向けた。

Putin Tells Everyone Exactly Who Created ISIS

このへんで書いた通り。

じわじわ来てるプーチン in US

この記事の時には、500万ビューもあると書いていたけど、今みたら1200万ビューを超えていた。

2014年の秋に、バルダイ会議というロシア関係の知識人の集まりで上の発言をして、2015年にはロシア軍がシリアからの依頼を受けて正式に軍事介入し、ようやく2017年、とりあえず「テロリストという名の傭兵」のメジャーな資金提供者が公に語られるようになった。

その間、カタール、サウジアラビアはヒラリー財団にも資金を提供していたというのが、wikileakesによって明かされた。

アサンジュ:ISとクリントン財団の金主は重なる(本編)

 

■ リベラル勢はマジで考え直す時っしょ

というわけで、並べてみれば、永久戦争かよという「テロとの戦い」の内幕を開けたのは、ロシアの功績といっていいし、そういうべきなんだろうが、しかしながらどう考えても米軍をはじめとした一部の米の関係者はその成り行きを支援していた、って感じじゃないですかね。

まぁ続かんよ、と誰だって思うところ。とはいえ、それを正々堂々やれないから困ってるわけでしょ。どうしてかというと米の同盟関係を基調とした米覇権の構造が壊れるから、でしょうねえ。

ロシアは破壊願望がないから、力の空白地帯が出来て全体が不安定になるよりずっと良い、を原則に、不都合に張り出した現代の盗賊バカNATOをどうやって撃退したもんか随時検討中、みたいな感じか。

並べて考えると、NATO拡大と「傭兵を使ったテロとの戦い」プランは同時並行しているわけだから、これこそ妄想派による世界侵略計画だった、とか言ってもいいんでしょうね。リベラルとかほざいている人たちは全力でこれを支援していたも同然ってところが今日の恐ろしいところ。

■ 知ってただろうに書かなかったメディア

振り返って考えてみるに、世界中のメディア各紙、各局の中には、とっくのとうにこんなことを知っていた人たちは大勢いるでしょう。

しかし、彼らは「公式」の発言みたいなラインを崩さなかった。

今になって、誰も大して驚いていないのはそういうことでしょう。

911についても同様だと思う。誰が考えても不都合なことだらけのあの事件を、驚きました、のままで固定しているのはもってメディアの力。

さて、ここからこれらの、どこかに縛り付けられたような西側メディア(世界のメディアの9割を支配していると考えられている by スプートニクの編集者)は、今後どんな機能をはたしていくんでしょうか。

 

■ オマケ

そういえば、我が方においては、「テロ等」に対策するといっていわゆる共謀罪法を通すことに熱心であるやに見受けられますが、テロなるものの大筋がどうやら傭兵によるそれだったことを受けて、何か考察はないんでしょうか? 国会で取り上げてみたらどうですか、このあたり。

しかし、やらないでしょう。それはメディアが「公式」に拘っているのと同じ。各国の、とりわけ西側主要先進国の政府はどこかに縛り付けられているようなわけです。

総じていえば、メディア、アカデミア、政治といった本来利口な人たちが集まっているべき場所の人々が、公式の出鱈目にひっぱられて(叛旗を翻してポジションを失いたくないから)、バカ揃いになっている、と言えると思う。そしてこれは特に西側主要国なるところで酷い。

こうやっていけばそりゃ、西側への信頼がなくなるだけでなく、活力みたいなものも減退するに決まってるというべきなんじゃなかろうか。だって、ほんとのこと、真理を追究しようとすることぐらい人々に活力を与えるものはないんですよ、多分。

日本に関していえば、この状況を本当に押し返したいものだと毎日思ってる。

日本ガラパゴス化完遂法案

 


 

 


コメント (3)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 英労働党勝利:ニューレーバ... | トップ | 『近代天皇論—「神聖」か、「... »
最新の画像もっと見る

3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
『大陸浪人方式』 (ローレライ)
2017-06-12 14:21:24
『大陸浪人方式』は『日本の御家芸』なのでマスコミ出身の工作員など『関東軍の再来』そのもの。
返信する
『消えたマレーシア機』MH370便の秘密を知っているかもしれないカタール (ローレライ)
2017-06-12 14:32:08
『消えたマレーシア機』MH370便の秘密を知っているかもしれないカタール。2016年の3月にはモーリシャスで同じくMH370便の残骸が発見され、「この件はこれにて終了! しゃんしゃん☆」となったかに思われました。ところが…1カ国、その結論に納得せず、再調査すべきと、反旗を翻したカタール。transprincess.blog.fc2.com/?mode=m&no=1315&cr=fb93afa4b74350793c8a70583525cfa1☆Trans Princess さん
返信する
面白いですね (ブログ主)
2017-06-12 14:49:26
ローレライさん、
マレーシア機がらみの話、読みました。面白い!
リンクを活かしておきます。
http://transprincess.blog.fc2.com/blog-entry-1315.html

カタールの外相がアメリカのテレビに出て話してる動画を見ましたが、現代社会での能力高い人に見えました。今後の成り行きが楽しみ!

返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

アジア情勢複雑怪奇」カテゴリの最新記事