DEEP ACIDなんでもかんでも日記・ヤプログ!より移行

花咲くころ@岩波ホール(ナナ・エクフシュティミシュビリ、ジモン・クロス共同監督)

 築地の寿司食事が早く終わったので、その足で神保町へジョージア映画を観に行く。ヤバいな、岩波ホールはこれからしばらく中央アジア映画が続く、中央アジアマニアのオイラはこりゃ通わないといけないな。ジョージアと言えば先ほどの岩佐寿司にも平成19年にジョージア大統領ご来店の写真が飾られてた。
 ジョージアはソ連から独立後もすぐにアブハジア独立戦争があり(いったんアブハジアは独立は果たしたものの現在もロシアを始め数ヵ国にしか独立政府を認められていない)、その後も21世紀には南オセチアが独立している(こちらも国連からの承認はまだ)。そんなアブハジア独立戦争中の話らしい。ジョージア語はロシア語とは全く別の言語、かつ物語にロシア語は一言も語られない(なのでセリフは字幕以外さっぱり分からない)。クリミア半島も近く、周辺の民族は皆親ロシアだが、ジョージアだけがヨーロッパに支えられた政権(実際、ジョージアには米軍基地があるはずだ)。
 取り立ててきな臭い話がストーリーの真ん中にいる訳ではない。しかし家族が荒れたり、嫁に行った姉はDVにあったり。フェミニズムの視点から不穏な社会状況を描く。
 ジョージア人はシルクロードの途中で、ヨーロッパ系とアジア系の混血とも言われるが、中東も近く割とアラブ系な顔立ちにも見える。そんな人びとの暮らしがありのままに描かれている。「ピロスマニ」や「懺悔」の頃のような、いかにもアジアの西の果ての田舎の国のノスタルジーは抑え目になり、近代化しながらもちょっと遅れている、そんな日常の風景。戦争ではなく家庭問題が描かれているので、日本も他人事じゃないちょっとダークな物語。
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