DK大衆食の旅3

路麺好きがそんな感じで巡る大衆食の旅。

ラッキーストア@東大島

2018年11月21日 | その他
東大島って何もないよね。なんて声、しばしば耳にする。すません自分もうすうすそう思ってました。

調査不足。



旧中川と荒川に挟まれた、言うなれば細長い離島部分。
ここに建つマンションに住まう人以外、降りたつコトはないだろう東大島駅の東口駅前のトニワンなる集合施設。
ちょっと地方のそれの様に空家がちらほら目立つのだが



そんな中に一軒のスーパー。
大手チェーンにはない匂いが。



こんな激安があったり



手作り感のある惣菜もいい。



こいつとおにぎり買って



秋空の下公園飲み。
衣かっちりなんでカレーに乗せたらきっと絶品だな。



そして



これらはお持ち帰りして。



翌朝



かけそば。汁もいいがゆで麺、かなりうまい。
無理に生そばに向かっていかない味わい。
小麦の風味がしっかり支えるゆで麺ならではの良さ。あちこちでゆで麺買っては食ってるけど、コレ気に入りましたねえ。



そこに出汁で軽く茹でたキャベツと海苔を盛って。
花巻キャベツそば、ハナキャベそば。うむしぎ。



ラッキーストアいいな。頑張ってほしいなあ。




魚がし あべ家@牡丹

2018年11月20日 | その他
知らんかったー。



貫太の向かいの小さな路地の奥。
小さな魚屋があった。



訊いたら屋形船に料理や刺身を卸してるんだって。



そんな卸した刺身の切れ端が、格安で店頭に並んでる。



250の端4点盛りふたつと



100の鯛あらを。
となりにメロン2500とかシュールだわ(笑)



で。で。そんな期待してなかったんだけどさ。
うまいじゃんか!
特にマグロ、すじトロとかたっぷし入ってて大変結構。



そして。鯛あらはごぼうと炊いて。
臭みもないし脂のノリもいい。そしてこの量。

4人家族で満足できて600。知らんかったー
やばうぎよまり。





へそまんじゅう本舗@日向和田【未食】

2018年11月19日 | そばうどん
もみじそば。
そんな粋なそばはどこで食べられるだろうか。

燃えるような山の紅葉を
立ち眺めながら
熱い汁の張られた丼に
その紅葉をそっと浮かべて
手繰るそば。

そう、紅葉は揚げたり茹でたりして乗せるものではない。
汁の水面に写し込むのである。

そこには大自然と、その大自然の中にひょいと一杯のそばが存在するコトの素晴らしさに溢れているではないか。

そば一杯を花開かせるのは天ぷらや海苔だけではないのである。

さあ、どこだ。

もみじそば。それは自在に位置取りできる、アウトドアで尚且つ、立ち食いでなければまず叶わないそばであろう。

11月の半ば、自分の乗る列車は青梅へと向かっていた。

へそまんじゅう本舗。
立ち食いそば処のあるまんじゅう土産店。
15年ほど前の早春、この地で観梅した後立ち寄ったコトを思い出し、よしあそこなら、とやってきたのである。









日向和田駅を降りて街道沿いに歩く。
いや、この時点で自分の間違いに薄々勘付いていた。



ほら、紅葉してないのよ(笑)



じゃ、ま、そばだけでも。とへそまんに向かう。
すると



あれれ?



ココへそまんで合ってるよね??



紅葉はおろか、立ち食いそばコーナーも営業してないのである^^;

お店のお姉さんに訊くと、どうやら最近開けていみたいで。

やめちゃうの?
いやそういうワケではないんですが、、ここ最近は土日もずーと開けていなくて。。



なんだろ?あんま人気ないんだろうか。残念だなあ。
と山柚子だけを買い求め、山を後にするのであった。





田中屋@堀切菖蒲園

2018年11月14日 | そばうどん































堀切菖蒲園の新店、田中屋へ。
冷凍麺だけど、あごだしの汁がうまい。
かなりあっさりだけど多分鰹出汁も入れてて、甘さが控えめで。
というか、冷凍麺にはこゆ薄汁が合うのかも。
冷凍麺のそば処って妙に甘い汁が多いのよね、たまたま先週も千川であごだしのそば食ったんだけど、もろコンクの甘々だった。

その点毎朝出汁をとるというこちらの汁は攻めてる。そこがいい。
あとかき揚げも具沢山でええね。

ところで、田中屋という屋号にはなかなか面白いエピソードがあった。

路麺で名の入った薬味入れや丼って奢ってるよなーとお店のお兄さんとちょっとお話し。
するとハワイアンジュエリーやエステを経営するこのビルのオーナーが始めた店とのコトで。
ではそのオーナーが田中さん?と思うけど違うんだって(笑)
実は鹿骨にあった田中屋という町蕎麦店が閉業し、そこの器を譲り受けたそうで。
で、田中屋の名が入ってるから屋号も田中屋にしよう!という意外すぎる理由でした(笑)

路麺て安くてうまい一杯の為にそゆ工夫が必要だし、なんかその話、お店の本気が見えてイイなと思った。
ちょっと応援モード。頑張ってほしーねええ。




吉田自販機コーナー@太田 新田堀池

2018年10月24日 | そばうどん
大衆そばうどんの旅。北関東にはすばらしい店が山の様にある。
しかし、本来この旅にハマるきっかけとなった立ち食いそばの様式に出会う事は、まずない。



それは当然かもしれない。

立ち食いそばとは、都心部や駅前、工業地域など人が集まる場所での大衆そばの一形態なのだから。



元来この広い平野に在った、シンプルで豊かなそばうどん食文化を、都会に持ち込んだ結果が立ち食いそばなのだから。



だから、この発見はとても嬉しかった。
いわば逆輸入ともいえる存在だろうか。



群馬にはオートスナックやゲームセンターが多く存在するのだが、たまたま自転車で横切ろうとした一軒に、立食なる2文字を見たのである。



ガランとした広い室内。その端に厨房。
開店時間まであと少し。



天ぷらを揚げる心地よい音と、香ばしい香りが立ち上る。



窓の外の赤城山を眺めて待つ。いい時間。



そしてお待ちどうさまーと現れた天ぷらそば350。



軽やかに揚がった春菊とかき揚げ。
優しさのある汁。そして細く上質なゆで麺。
そこには更にいんげんとわかめが添えられて。



もちろんオートスナックの自販機からガタタッと出てくるそばも好きだが、この女将さんの気持ちが伝わるそば。すごくいい。



テーブルの数、テボの数、仕込んだかけ汁の量。
おそらく人気店なのだろう。食べ終えて女将さんにお礼を伝える頃、トラックや車が次々と駐車場に入ってくる。



店を後にして自転車を漕ぎだしてすぐ。
そば畑に出くわした。
白く可憐な蕎麦の花が、大地の秋を謳歌するかの如く一面に咲き誇っていた。








新和そば@新宿

2018年10月07日 | そばうどん
新宿という日本一のターミナル駅。その地下街の片隅にある立ち食いそば店である。



たしか自分が中学の頃開業されたと思うので、かれこれ30年はやってると思う。

数年前までは提供スピードが路麺界イチ早かった(笑)
ものの数秒で注文の品が目の前に供されるそのオペレーションは圧巻の一言であり、この地ならではの独自に進化したサービスと関心したものだ。



現在は店内も少しだけ今風になって、メニューの種類も増えた。炊き込みご飯とのセットを売りにしているみたいだ。
という事は提供スピード命ではなくなったのか(笑)
麺もゆで麺製造を撤退してしまった紀州屋からむらめんに変更した。時代は流れている。

土曜の夕刻、仲間と昼酒を飲んだ締めに冷しの紅生姜天そばをいただくことにした。



穏やかだが、自店で煮出した出汁の旨みを感じる汁。いい。
薄めるだけの業務用のコンク汁がすっかり定着してしまった駅そばの中で、長く立ち食いそば屋をやられてきたひとひらの矜持を感じた。
そんな拘りが平成も終わろうという新宿の雑踏のキワに在る。

流れの中にあって、流れて良いものと流されてはいけないもの。

といえば大袈裟か。いやしかしこの一杯。
都会を生き現代を生きる人々への、ささやかなる警鐘にも思えるのであった。






せっちゃん@伊勢崎

2018年09月12日 | そばうどん

























食とは作り手の思いをいただくものでもある。
川のほとりの公園の隣。自宅を開け放ちうどんそば、定食を食べさせてくれるお店。せっちゃんというらしい。

地の利に抗う事なく作られた、サービスの惣菜3点の健やかさ。
この地の主食でもあるうどんそばの瑞々しさ。
賑やかに働くおばちゃん達の元気。
それらが一体となって自分の身体に沁み入る。

何も隠し立てすることなく、外連味なき心でもてなすせっちゃん。
次々とやってくる客に厨房の中から挨拶をする。
入りきれない客にはこっちどうぞーと自宅の居間へ通す。それでも入りきらない客には、私のベッドで待っててーと笑いが起こる。

大衆食のご馳走とはこういうものだ。
食べ終えた自分に、お腹いっぱいになったかい?と大衆食名言のひとつが声がかる。

いっぱいだよ、ありがとねー。
お腹と同時に心もいっぱいになったこの夏のいい思い出である。





塙屋@下館

2018年09月02日 | そばうどん















下館の鄙びた町並みと共にある、地元の蕎麦屋。

なんとなく愛嬌のある、すたきな盛り付け。
程よい塩梅の汁、そこにたゆる麺。
胡麻油の効いたさくさくのたぬき。

それはどこか東京下町の蕎麦屋的でもあった。

江戸時代には関東の大阪とまで言われ、交通の要衝にして商業の中心地であった下館。
つまり、文化流入も盛んであった訳で。

下館ラーメンも戦後間もない当時の浅草の粋が詰まった食べ物であった。
やがて凋落してゆく町は当時のそのままを残す。映画館の跡地や魚市場などノスタルジーを掻き立てる町並み。
そして、この塙屋のたぬきそばも、またそうなのかもしれない。

知らない町にてなんだか懐かしい味に出会う。
そこにはかつての無数の人々の思いやバイタリティが潜んでいるのかもしれない。

そばとうどんと、どっちにするかい。

食べ終える頃、別卓ではご主人が遊びに来た小さなお孫さんと食事を始めていた。なんだか嬉しそう。

そうか。このそばの味がこれからも継承されて行く、もしかするとそんなワンシーンなのかもと、こちらもちょっと微笑ましく思うのであった。




平公屋@旭 飯岡

2018年08月31日 | その他


























7月の半ば、九十九里浜。旭市の海。
旅先でうまい刺身にめぐり合いたい時どうするか。

スマホで某ログみるの?

あーそれ一番つまんないやり方ね。

だって孤独のグルメに出てきた某店しかでてこないもん。
そして行列の最後尾に付いて1時間ですか。
これまたけっこーなぼったくり観光地価格でね。

楽しいですか?それ。
あなたの人生においてやりたかったコトですか?

宿の人、たまたま会話を交わした地元の人、ライフセーバーのお兄さん。

話を聞いてみようよ。

そしたらこんなステキな出会いがある。

それは猛暑だったこの夏、ふと思い出す度に、あー最高だったなあ。と乗り切れる力を持った出会いなのである。



分田上 リトルタイランド@浦安

2018年08月26日 | 大衆酒場・角打
浦安の細く薄暗き道の奥に



その店は在る。



熊本出身のご主人とタイ出身の奥さんで切り盛りする分田上。リトルタイランド。



改装されたんですね。以前よか入りやすくなりました(笑)



此の様に中華とタイと熊本が同居するカオス処として



一部では有名なのかも知れません。



もちろん自分たちもそれに則って幾つか。



スイートチリソースにマヨはうまいという発見があったり



熊本〜長崎辺りでは酢豚のコトをスーパイコォと呼ぶコトを知ったり



バンバンチはやはり棒棒鶏だったり(笑)



もちろん熊本名物のこちらも。
ソフト麺ではなかったけどね。



でも。

自分が気になってたのは冷しソーメン玉子付350というメニュー。

まだまだ蒸し暑い夜に用意されたソーメン。有り難う存じます。
でも。なんで玉子付なんだろか。他じゃ見たことない。面白い。
ご主人に訊いてみた。



自分が子供の頃は、玉子は高級品だったんだよねえ。一個20円もしたんですよ。
どんなに食べたくても運動会と正月しか食べられなかったの。
だから、今でも玉子の料理するとちょっと嬉しくなるんです。玉子、好きなんだよねえ。



いいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい。

それで玉子料理が多いのか。すてき。
そしてそれを訊いた上でいただく



玉子かけソーメン。

料理とは言語である。否、言語以上に心を通わせることのできるツールである。



時代や距離や境遇を超え、若かりし頃のご主人の夢に触れることすらできる。
それこそ大衆食の本懐なんじゃないかなと思う。



ちなみに、もしやタイ風?
レッドとかイエローとかグリーンとか?
ソーメンに絡めてみたりなんかしちゃったりしてー?

と頼んだカレーライス450がこの上なく日式カレーしてて



まるで自宅でカレーつけソーメン食べてる感に襲われたりしたトコも結構気に入ってます(笑)