雑記帳

日常の出来事や、読んだ本のあらすじや感想など書いています。

よごれちまった道

2014-01-14 21:37:34 | 

内田康夫著"よごれちまった道"を読みました。
浅見光彦が登場する話です。
舞台は山口県の防府市や萩などです。
新聞社の奥田が姿を消しました。
奥さんが浅見に探してくれるよう頼みました。
中原中也の記事を書く仕事がもちょうど入って浅見は
山口へ出かけます。
4年前に市役所の職員が二人亡くなっています。
二人は恋人で一人は酒を飲んでの車の事故で、もう
一人は恋人が亡くなったのの後追い自殺となりました。
萩・防府間の道路建設や関門海峡トンネルの工事を
めぐって談合が行われている疑いがあります。
奥田はこのことを4年前から追及していました。
会社からも疎まれ萩へ単身赴任していました。
潜んでいた工事計画が再始動しだし奥田はそのことを
キャッチして決定的な場面に出会います。

福岡にいた奥田を山口に引っ張った岡田は妻も自分も
病んでいて休職しています。
やがて浅見が接触した中原中也同好会の成松利香が
殺されました。
奥田の死体も見つかります。
浅見の親友の編集者の松田将明が見合いのため山口に
来ていて事件に巻き込まれて浅見に助けを求めてきます。
元市議会議員の生島が殺された事件に関わりができました。
この事件と浅見の追っている事件に繋がりが出てきます。

國田という男が接触してきます。
4年前奥田と同じく談合の事を追っていた人です。

新聞社や財政会や市政が絡んで事件がうやむやに
されてきました。
奥田は一人で探ろうとしていました。
題名の"汚れちまった道"は汚れちまった道を通って
しまった人がつぶやいた言葉です。
人の上に立つ人々が汚れた生き方をしている人たち
ばかりでやりきれない話です。
浅見と松田のやり取りは楽しいです。