雑記帳

日常の出来事や、読んだ本のあらすじや感想など書いています。

嘘をもうひとつだけ

2012-04-07 21:37:32 | 
東野 圭吾
講談社
発売日:2000-04-10

東野圭吾著"嘘をもうひとつだけ"を読みました。
加賀刑事が登場する連作短編集です。

"嘘をもうひとつだけ"
千代美はバレー団の事務局長です。前はプリマでした。
バレエ団の早川弘子が千代美のマンションの1階下に
引越してきました。
ベランダから転落して亡くなりました。
加賀は執拗に千代美を訪ねてきます。

"冷たい灼熱"
家に帰ってみると妻が洗面所で倒れていました。
一歳の息子の姿はありません。

"第二の希望"
真知子は娘と二人暮らしです。
娘は体操の選手として有望です。
デパートの外商部の毛利が部屋で殺されていました。

"狂った計算"
奈央子は夫を目の前で交通事故で亡くしました。
夫は横暴で自分の思いのままにしようとしました。
奈央子は家の点検にくる建築士の中瀬と心を通わせる
ようになりました。
そして夫を殺そうということになりました。
加賀が訪れてきます。
建築士が行方不明になっています。
加賀は事故に会ったのが中瀬ではないかと疑っています。
夫を殺した後に夫に成りすまして姿を友人に見せようと
したところ事故に会ったと考えています。
ところが実際には計算が狂って・・・

"友の助言"
萩原保は友人に会いに行こうとしています。
その前に家に寄りました。
ドリンク剤を飲んで車で出かけました。
眠気におそわれて事故を起こしました。
友人というのが加賀です。
病院へ搬送された時奥さんは出かけていました。
加賀は自宅へ行ってみました。
家の前で奥さんに会い家の中へ入りました。
奥さんはすでに事故のことは知っていました。
奥さんが直接病院へ行かなかったこと、家の中の様子から
おかしいと感じます。

犯人は最初からわかっているというタイプのミステリーです。
加賀が犯人を追い詰めていきます。
加賀というと阿部寛さんの顔が浮かんできてしまいます。
"狂った計算"が一番印象に残っています。
真相が暴かれて犯人自体がほっとするというのも
へんな話です。
犯人とはいっても彼女は何罪になるんでしょうね。
最初から犯人がわかっていて犯人側の感情になっていて
痛みを感じる部分があります。