雑記帳

日常の出来事や、読んだ本のあらすじや感想など書いています。

海松(みる)

2009-08-20 21:00:27 | 
稲葉真由美著"海松"(みる)を読みました。
40ページぐらいの短編です。
川端康成文学賞受賞作という帯が付いています。
海松とは海草の一種だそうです。
社報で紹介されていたので図書館に予約して
おきました。
人気があるようでずいぶん待って到着しました。

私小説のようです。志摩を旅行していた時、ここだと
思った崖地に家を建て何日かをこの家で過ごすように
なりました。
東京から猫をお供に時々訪れます。
最初のうちは母や妹、甥たちがやってきたが今は
訪れる人もいなくなりました。
フユイチゴでジャムを作り、乾物を溜め込んで
生活しています。
海には斜面を降りていけば出られます。
灯台には自転車で30分ぐらいで行けると書かれています。
大王崎の波切灯台ではないかと想像します。

志摩はよく訪れて馴染みのある場所です。
住みたいとまでは思いませんが1週間とか1月とか
志摩で暮らしてみたいとは思います。
物事は口に出して言うと案外実現するものなので
いつか実現できるかもしれません。

本からは、近所に家もなく夜は真っ暗で海の音が
聞こえてくるそんな自然の中に紛れ込んだ人間の
姿が見えてきます。
安らぐ暮らしなんでしょうか。
なんだか私には寂しさがぎしぎしと押し寄せて
くるような感覚がします。

どこがいいのかよくわからない話でした。