グルメッチー☆TAKENAKA MUSIC PLANNING

☆アコースティックギターを愛し、Paul Simon、吉田拓郎などのカバー演奏を中心にライブ活動を継続中☆

伊佐間 (isama)のミックス定食

2008年04月06日 | Shops & restaurants(港区)
私が定期的に通うスポットの一つに「新橋」があります☆
初めて一人暮らしを始めた昭和54~55年頃、日本はまだまだ経済発展途中の時期☆
オイルショックの後遺症がまだまだ残っていたので、一般庶民の生活は節約節約が合言葉のようでした☆

銀座のネオンが石油節約のため、夜10時には一斉に消灯されたり、マイカーのドライブ自粛、はたまた、人気テレビ番組の「11PM」が時間短縮になったのもこの頃でした☆

当然、私の安アパートにはテレビも無く、専らラジオに噛り付き☆
文化放送のセイヤングやニッポン放送のオールナイトニッポンを毎日のように聞いていました☆

遊びといえば、高校からの友人と一緒に六本木のディスコへ☆
多い時は週に4回も通っていました☆
「なぜ、そんなに?」とお思いでしょうが、当時のディスコはフリードリンク&フリードリンク制☆
夜6時のオープンと同時に行けば、できたての温かい食べ物が思う存分食べられたからです☆

ソウルミュージックも踊りも大好きでしたが、毎日腹を空かしていたので、ディスコ通いの本音は食べ物だったと思いますね(笑)☆
これが現在まで続く、「食べ物大好き人間」の始まりだったのかもしれません☆

そうそう、新橋の話に戻しましょう☆
10代~20代前半はいくら食べても4~5時間もすればすぐに腹が減ってしまうもの☆
かといって、貧乏ですからそうそう肉は食べられない☆

そんな時に重宝したのは『牛丼』でした☆
安くて美味くて腹一杯になるもの、、、☆
当時は250円も出せば食べられました☆

その『牛丼』のメッカが「新橋」だったのです☆
今も昔も新橋はサラリーマンの聖地☆
西口駅前広場の『吉野家』の大店舗やニュー新橋ビルの1階、ホーム下にもズラーっと『牛丼』の看板が軒を連ねていたものです☆

京浜東北線で新橋は毎日通っていましたので、いつも小銭を用意してお店の暖簾を潜る、、、☆
この習慣が現在まで続いているのでしょう☆

その新橋の汐留側に「新橋駅前ビル」という歴史あるビルディングがあります☆
新橋駅からそのままビルのB1に入れるのですが、そのB1フロアはとにかく飲食店が密集しているのです☆
喫茶店から鰻、洋食、和食、居酒屋、串揚げ、焼き鳥、、、目移りしてしょうがないほどの店舗数☆
ある意味大人のワンダーランドと言ったところでしょうか☆

そんなB1フロアの中に、渋いトンカツ屋さんを発見しました☆
『伊佐間』という店名☆
中はいさましい(?)のかと覗きますと、、、☆
四畳半ほどの広さの中にL字カウンターがあり、その中におとなしそうな、しかしこの道は頑固だ!というようなご主人がいらっしゃいました☆

   

   

   

お勧めメニューの中から「ミックス定食」を注文しますと、ご主人は静かに「はい」と言ったきり黙々と作り始めます☆
カッコいいですよね~☆
こういうの、大好きです☆

こちらの揚げは、専門店のような「ジュワー!」っとする音はまったく聞こえません☆
静かに静かに揚げられているのです☆

待つ事8分、カウンター越しにミックスを受け取ります☆
小さな声で「お待ちどうさま」☆
思わず「はい」と言ってしまいます☆

   

ミックスは3種類、「ヒレ」「チキン」「メンチ」のトリオです☆
お値段は750円☆
とかく、安い揚げ物は衣が固く、ソースで柔らかくして食べる、、、という事が多いのですが、こちらのお店はまったくの逆☆
サクサクの衣に柔らかい肉が包まれているという、高級店のような食感と味の美味しさです☆

   

ご主人に、「美味しいです!」と言おうと思いながら食べていますが、なかなかこちらを向いてくれません☆
シャイな方なのでしょうか、それとも他の事をお考えになっていたのでしょうか☆

初めての客で、カウンター越しで一対一でしたから緊張なさっていたのでは?☆
結局最後までお話はできませんでしたが、美味しい料理を味わった私は自然と、
「ご馳走様でした」が出ます☆

これに対しご主人は、伏せ目がちに小さな声で、「ありがとうございました」と、、、☆

なにか、とても嬉しい☆
必ず近いうちにもう一度お伺いします!☆


『伊佐間 (isama)』
港区新橋2-20-15 新橋駅前ビル1号館B1F
03-5721-5086