墨映画(BOKUEIGA)

映画を墨彩画とコメントで紹介する。
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キャタピラー

2010-11-01 12:28:11 | 映画(か行)
「軍神様は、何をした」


【STORY】(goo映画様より引用させていただきました。)
一銭五厘の赤紙1枚で召集される男たち。
シゲ子の夫・久蔵も盛大に見送られ、勇ましく戦場へと出征していった。
しかしシゲ子の元に帰ってきた久蔵は、顔面が焼けただれ、四肢を失った無残な姿であった。
村中から奇異の眼を向けられながらも、多くの勲章を胸に、“生ける軍神”と祀り上げられる久蔵。
四肢を失っても衰えることの無い久蔵の旺盛な食欲と性欲に、シゲ子は戸惑いつつも軍神の妻として自らを奮い立たせ、久蔵に尽くしていく。
四肢を失い、言葉を失ってもなお、自らを讃えた新聞記事や、勲章を誇りにしている久蔵の姿に、やがてシゲ子は空虚なものを感じ始める。
敗戦が色濃くなっていく中、久蔵の脳裏に忘れかけていた戦場での風景が蘇り始め、久蔵の中で何かが崩れ始めていく。
そして、久蔵とシゲ子、それぞれに敗戦の日が訪れる……。

1960年代の日米安保反対闘争から72年のあさま山荘での銃撃戦へと至るあの時代、若者たちの生き様を描いた『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程』から2年。
静かな田園風景の中で、1組の夫婦を通して戦争の愚かさと悲しみを描く、若松孝二監督の新境地と言える作品が完成。
シゲ子を演じるのは、『赤目四十八瀧心中未遂』『ヴァイブレータ』の寺島しのぶ。
本作で、第60回ベルリン国際映画祭最優秀女優賞を受賞した。(作品資料より)


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寺島しのぶのベルリン国際映画祭最優秀女優賞を受賞のニュースはとてもうれしかった。
そこからくる期待の高さ。
どうも、それが悪さをしたか。
思ったほどの印象を残さなかった。

もう少し、戦争をフォーカスすべきだったように思う。
生死をかけた極限状況。そんな中、女を求め、結果四肢を失った。
このような流れをもたせないと、お国のためと出征したにもかかわらず、女ばかりを侵略していたのかと思ってしまう。
あまりにもSEXにフォーカスしすぎているように感じてならない。
反戦要素が薄らぐ気がした。

むしろ、エンディング曲の一青窈さんの歌詞。その内容のほうが衝撃的だった。

とにもかくにも、着眼点を変えた戦争映画に出会ってしまった。
だから映画好きはやめられない。


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2 コメント

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Unknown (KLY)
2010-11-01 22:56:46
んー、SEXにフォーカスというか、戦争そのものを描かなかったのはそれが狙いなので仕方ないかと…。監督自らも前線だけが戦争ではなく銃後のこのような状況も戦争なんです、それを死って欲しかったと仰ってましたから。
寺島さんと松さんの日本アカデミー賞候補だと思ってましたが、そこに深津さんも加わって着ましたね。(笑)
KLYさんへ (de-nory)
2010-11-02 07:24:41
KLYさん。こんにちは。

作品と、KLYさんが言わんとすることは、分かるんですよ。
戦争という過酷な状況下。現地の女性に手をかけなければならないような状況になった部分も、丁寧に描いて欲しかった気がしています。

本当に、日本アカデミー賞の女優陣は楽しみですね!!

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