かまくらdeたんか   鹿取 未放

「かりん」鎌倉支部による渡辺松男の歌・馬場あき子の外国詠などの鑑賞

 

馬場あき子の外国詠58(アフリカ)

2016年03月23日 | 短歌一首鑑賞

   馬場あき子の外国詠 ⑦(2008年4月)
      【阿弗利加 3 蛇つかひ】『青い夜のことば』(1999年刊)P172
       参加者:泉可奈、N・I、崎尾廣子、T・S、Y・S、藤本満須子、T・H、渡部慧子、鹿取未放
       レポーター:T・S*レポートの表記は、句読点・誤字脱字を含めママ。
       司会とまとめ:鹿取 未放

58 蛇つかひの黒い袋にうごめける感情のごときうねりのちから

       (まとめ)
 57番歌「蛇つかひ黒い袋に手を入れてくねる心を摑み出したり」の補完。蛇が袋の中でうごめいている様子を「感情のごときうねりのちから」という。57番歌の「くねる」よりさらにダイナミックな動きで、それを「うねりのちから」と言っている。感情の「ごとき」であって、「うねりのちから」イコール蛇の感情だ、というのでもない。この辺りの微妙な接続が興味深い歌だ。(鹿取)


     (レポート)
 蛇が黒い袋にうごめいているのを見て感情のようだという作者。うごめいているもののちからの世界に、普通の精神ではいられなかったのか。(T・S)


      (当日意見)
★蛇は独特の動きをする。(崎尾)



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