かまくらdeたんか   鹿取 未放

「かりん」鎌倉支部による渡辺松男の歌・馬場あき子の外国詠などの鑑賞

 

ブログ版 馬場あき子の外国詠416(ドイツ)

2018年07月24日 | 短歌の鑑賞
 ブログ版馬場あき子の外国詠58(2012年11月実施)
   【ラインのビール】『世紀』(2001年刊)213頁~
    参加者:K・I、崎尾廣子、曽我亮子、藤本満須子(紙上参加)、T・H、渡部慧子、鹿取未放
   レポーター:渡部 慧子
   司会とまとめ:鹿取 未放

  
416 長い長いソーセージ二本で飲むビールドイツの秋の陽ざしは静か

      (レポート)
 「長い長い」という「ソーセージ」は文献によると14世紀までさかのぼり、〈歴史的ソーセージの店〉や〈ことに長いソーセージの店〉などあるらしいが、世界的に有名なドイツの「ビール」と「ソーセージ」の絶妙な味わいに舌鼓を打ったであろう。ところは「ドイツ」「秋の陽ざしは静か」と訪問先の名品をそろえ挨拶歌である。(慧子)


      (紙上参加意見)
 歌集も終わりに近づく頃の一連である。ドイツと言えば長いソーセージ、ビールであろう。夜の店でたくさんのお客が飲み、うたいおどりという情景ではなく、旅の観光の途中おそい昼食をかねてか静かにビールを飲んでいる。やわらかな秋の日射しの中に。少々旅愁も漂っているうた。(藤本)


      (当日意見)
★ドイツはソーセージもビールもおいしいので有名な国。そのおいしいものを二つながら味わって、
 満たされている感じが伝わってくる。「秋の陽ざしは静か」にその気分が出ている。(崎尾)
★慧子さんのレポートに挨拶歌とあるが、馬場先生もそんな気持ちで読まれたのか。(T・H)
★軽い挨拶の気分だと思う。(鹿取)
★いかにも平和でのどかな様子が伝わってくる。(曽我)
★先生は土地と食べものを結びつけて詠むのがお上手。(慧子)

 


最新の画像もっと見る

コメントを投稿