かまくらdeたんか   鹿取 未放

「かりん」鎌倉支部による渡辺松男の歌・馬場あき子の外国詠などの鑑賞

 

広告

※このエリアは、60日間投稿が無い場合に表示されます。記事を投稿すると、表示されなくなります。

渡辺松男の一首鑑賞 411

2017年06月29日 | 短歌一首鑑賞

  渡辺松男研究49(2017年5月実施)『寒気氾濫』(1997年)
    【睫はうごく】P165
     参加者:泉真帆、T・S、曽我亮子、A・Y、渡部慧子、鹿取未放
    レポーター:泉 真帆       司会と記録:鹿取未放
  

411 花蕎麦のしずもれる日よ天体の外側へ消えゆきしはたれか

     (レポート)
 作者の内側から「氾濫」してゆくものをあてどなく感じ怖れているのではないか。
「天体の外側へ」と物理的にとらえることで、自己の怖れを俯瞰し、得体の知れない怖れと対峙している作者の強い精神力を感じる。(真帆)


     (当日発言)
★消えていったのは光りではないでしょうか?蕎麦の花が咲いているんですよね。景がすばらし
 いですね。(A・Y)
★消えてゆきしは死のことを言ったのではないかなあと思います。(慧子)
★この歌があるから、さっきの410番歌(みずからのひかりのなかにわく涙きみのそとへそとへ
 あふれだす)の「そとへそとへ」が気になって抽象的な読みにも拘ったんですけど。松男さん、
 裏側とか外側とか拘ってたくさん詠っています。(鹿取)
★死ぬことを詠っているのですか?(T・S)
★煎じ詰めればそういうことかもしれないですね。「たれか」ってぼかしていますけど、特定の人
 を指しているのではないのでしょう。蕎麦の白い花が広がっている静かな光景の中でふっと死の
ことを思っている歌かもしれませんね。(鹿取)

コメント   この記事についてブログを書く
« 渡辺松男の一首鑑賞 410 | トップ | 渡辺松男の一首鑑賞 412 »
最近の画像もっと見る

コメントを投稿

短歌一首鑑賞」カテゴリの最新記事