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116 三菱電機新社長

2018-02-25 12:32:03 | 体験談
三菱電機新社長への杉山武史副社長の昇格が先日発表されました。柵山
現社長は重電部門一筋の方だったので、急速に進展するエレクトロ二クス
社会とそれに対応する市場変化には新らたな発想と思考が必要と考え、
今回の人事になったのだろうと思います。

杉山新社長は79年入社のエンジニアですが、配属は自動車用部品である
電装品を生産している姫路製作所だったので、私が84年にフランスから
帰国して96年にデトロイトに赴任するまでの12年間、姫路製作所で
二人は一緒でした。84年に会議の席で初めて彼に会った時、映画「風と
共に去りぬ」に出て来たレットバトラーに風貌がちょっと似ているなあ
と思いました。なかなかのイケメンでした。

関連会社の役員になり05年にタイを訪問した時、タイの電装品現地生産
会社の社長になっていた杉山さんにお世話になりました。最初は現地ビジ
ネスの話をしていたのですが、私はすぐ地が出て、前回のタイ出張時に、
前任社長だった同期のMさんが教えてくれたタイ語の話をしました。
「“コーヒ”はタイ語で“女性性器が欲しい”と言う意味なので、コーヒー
ではなく、カフェーと言わないといけないのですね。それから、タイ語で
“本当”は“チンチン”と言うので、会話の中でチンチンが出てきても
ビックリしてはいけないのですね」。

すると杉山さんは私の好みをすぐ察知された様で、こんな話をしてくれま
した。タイ語で定規の事をマイバンタツと言うんです。可愛い娘がいたら、
その娘に定規を見せてタイ語で「ニー アライ クラップ?(これは何で
すか?)」と聞いたら、彼女は「マイバンタツ(定規)」と答えるので、
「チンチン(本当)?」と更に問い返したら、彼女はムキになって大きな
声で「チンチン マイバンタツ!(本当、定規よ!)」と言います。

杉山さんはタイから帰国されると携帯電話製作所長となり、工場閉鎖を体験
され、その後、家電主力工場の中津川製作所長になられました。

今、世の中を急速に変えている物はエレクトロニクス技術であり、AI、IoT
による生産性とサービスの劇的向上がはかられ、それ伴うに市場変化で企業の
栄枯盛衰も加速しているのだろうと思います。

今回の社長交代は、その時代変化をしっかりと見据えた柵山社長の英断による
ものだと思います。何処かの会社は、社長の我欲最優先で会社の存続を危うく
しましたが、「経営状態がいい中で交代すれば、新社長もやりやすいだろうと
考えた」との柵山社長のコメントには頭が下がります。

杉山さんは発想力が豊かで、緻密な思考回路と実行力を持たれているだけでなく、
”マイバンタツ”のネタを仕込まれて、相手によって対応を変える弾力性と、
ユーモアもお持ちです。急変する市場環境に対して、杉山新社長はきっといい
舵取りをしてくれるだろうと、確信しています。

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