Mr.Dashのぶろぐ館

奈良・大阪・日本アルプスの山々が大好きな、Mr.Dashのブログです。

8月6日(日)、2年ぶりの滝畑・上山谷への沢登り

2006年08月08日 | 沢登りの記録
素人同然で遡行した2年前。確かに今も素人なのだが、再び来たぞ、滝畑・上山谷!

街は熱波の中、渓中はたいへん涼しくて、快適な遡行を楽しめた。2年前はガイドブックに従い、高巻きに継ぐ高巻きだったが、今回は水量が少なかったこともあって、すべての滝を、流芯というわけではないが、高巻きなしに完登できたのだ。素人なりに、少しは実力がついたということか。

滝畑売店横の駐車場で身支度をととのえ、家族連れでにぎわう石川の流れを渡る。子供たちが我々の装備を見て「すんげぇ」。

上山谷に入渓直後、宇宙人Ⅰ村さんが、なんでもない所で流木に足を滑らせ転倒。ヒザを打ちつけた音が谷中に響き渡る。「大丈夫」というので、遡行を続けるが、あとで結構な重傷であることがわかる。

細い流れの4mをフリーでこなし、カラダとココロの準備完了!次の5mはフリーは無理に見える。ガイド本も潔く巻いている。ともちゃんが左岸を巻いて、トップロープを下ろしてくれた。ロープが来ると勇気百人力。下手っぴぃのMr.Dashはザイルを掴んで「反則」ながらも完登。すると後続の全員が、なんとザイルのテンションをかけてもらいながらも、完登を果たした。俄然、盛り上がる。士気昂揚とはこのことだ。

10m洞窟滝では、右岸の垂壁をきわどくへつるか、左岸を大きく巻くしかなさそう。Mr.Dashが右岸を試登すると、残置ハーケンを発見。しかも、まだ使い物になるではないか。念のためシュリンゲをセットし、全員が突破。エレガントF原さんに初めて「回収」の練習をしてもらう余裕ぶり。

続くは、核心部の10m奥の滝。ここも左岸を大きく巻くのが常套手段。突然、ひょこひょこと渓谷を下りてくる地下足袋姿の白髪の老人に出会い、おったまげる。なんでもこの季節は暑いから、涼みに散歩しているという。恐るべし仙人!仙人は、「この先の滝は登れるかな?」と挑発。両岸が切り立った狭いゴルジュの斜瀑をしのげば、クライマックスの10m奥の滝なのだ。

女子プロY口さんとMr.Dashは、しばし滝壺の下で相談。残置ハーケンが3本、左の壁に見えているのだ。仙人は、なぜか斜瀑を登り返してきて、高みの見物をきめこんでいる。仙人に笑われては、わが山岳部の名折れである。女子プロY口さんは、滝の右岸の乏しいホールドを器用に登り。鮮やかに残置ハーケンにシュリンゲをセット。そこから思い切って右にトラバースし、流れに迫る。ザイルをフィックスしながら、果敢にリード。最後は下を見ないで気迫のフリー登攀で、流れの中心を突破、見事に登りきる。仙人は「あのお姉ちゃん、うまいわ」と言い残し、さっさと雲に乗って下山していった。

大きく右にトラバースするため、トップロープにしてしまうと不利だ。2番手のMr.Dashは、ザイルをフィックスのまま残しておくためプルージック登攀で通過。絶妙の効きで、あっけなく登攀できた。

後続のエレガントと宇宙人2人は、かなりビビッた雰囲気であったが、根性を振り絞り、これまた見事にプルージック登攀。ラストのともちゃんは、シュリンゲを回収しつつ、最後はトップロープで完登。パーティの実力が、確かにアップしていることが裏付けられた一瞬であった。この滝の上で、喜びのうちに昼食。

ここからしばらくは凡流となるが、再び両側が立ちこみ、細く暗いゴルジュに変化する。細い激流の斜瀑は愉しいが、最後の4m滝が、実は案外難しい。たいていの人は少し手前から右を高巻きするらしい。しかし、今日の我々は、もう直登しかアタマにない。

最初は右岸にへばりつき、シャワーをモロに受けつつ右に身体を振る。ここが踏ん張りどころで、両手でモンキークライム風に身体を持ち上げる瞬間に足を入れ替える。最後は流れを横切る形で左岸から上がるのだ。前回は、なすすべもなく退却した滝だったが、今はルートが確かに見える。もう、イケイケドンドンだ。Mr.Dashは勇気を振り絞り、フリーで突破!登り切って、思わず雄たけびをあげてしまった。トリッキーなムーブが求められただけに、喜びもひとしお。ただ、すごいシャワークライムだった。真夏でないと絶対寒い。

最後のオーバーハング2m滝で神仏に祈りを捧げ、ここで遡行終了。右の尾根に逃げると、すぐに作業道にぶつかる。これをたどればダイトレに合流し、あっけなく滝畑に戻る。駐車場で、改めて傷口を確認した宇宙人、いきなりひどいびっこになる。それもそのはず。深い裂傷2ヵ所。月曜に病院で2-3針、縫ってもらうハメに。がんばって登攀していただけに、ほんのチョットの不注意が悔やまれてならない。Mr.Dashは、月曜早々から、宇宙人I村氏の上司に謝りに行った。

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