【Round15:ウィーン偵察】
吾輩が最初に着いた東欧の国であり、かつ最後に訪れる事になった国オーストリア・ウィーン。
吾輩が行きたい国に長らくノミネートされていた。なぜか?
世界にその声望高きウィーン美術史美術館とベルヴェデーレ宮殿があるからである。
数百年に渡り欧州に覇を唱えたハプスブルグ家が集めに集めた芸術コレクションが鎮座している。
吾輩を知る人間に聞かれたら笑われそうだが、実は美と芸術をたいそう好む男である。
先だってフランスへ行った折の事。ルーブル・オルセー・オランジュリーと行くつもりだったのだが、ルーブルは定休日/オランジュリーは改装中と言う事で、大きいトコはオルセーにしか行けない事に・・・"その瞬間は"不満を感じたものだ。
だがオルセーのあまりの巨大さと所蔵量に面食らった。行った事があれば分かると思うがオルセーのみで既に到底回りきれるサイズではなかったのだ。いやはや欧米人の蒐集熱とは恐ろしい。
その学習もあり、今回吾輩は美術館以外に時間を割く事はつもりはない。残った2日、缶詰めになれば、存分に見られるはずだ。
毎度思うのだがEU加盟国は国境通過が楽でよい。世界中EUに加盟してしまえばよいのに。バスを降り電車を乗りついでホテルへ向かう。吾輩のホテルは遠すぎてCityMapに載ってなかったりする。終電逃したら歩いて帰るという訳には行かない距離、ちと不便。
荷物を置いたら即出動である。だが既に20時を回っており美術館は閉館しておる。ここを吾輩は市内観光に充てる。無駄の無い行動である。
ウィーンの町をイメージして貰おう。
例によって都市中心部には協会(聖シュテファン寺院)があり、リンク(昔の城壁・現在ウィーン中心地を囲む環状道路)が走る。
リンクに囲まれた1区と呼ばれる地域には、歴史的建造物が多く保存されている。そこから放射状に道が伸びそれに重なる波紋のように丸く道が走る。
北にドナウ川が流れ、町並みからちょっと離れた所でウィーンを囲むように深い森が広がっている。シュトラウスのワルツでも有名な「ウィーンの森」だ。
山手線のように大きくぐるり一周路面電車。こいつに乗ればウィーン市街の見応えある建築物がほぼ網羅可能。都市内の交通費が安い。1週間地下鉄/バス/路面乗り放題券で1000円程度。
吾輩はリンク沿いに走る路面電車で右回り。乗り放題券ゆえ途中下車しまくり夜のウィーンを闊歩する。
整備が行き届いてとても散策しやすい。小汚い東京ラビリンスとは大きな違いである。
市立公園⇒フォティーフ教会⇒ウィーン大学⇒ウィーン市庁舎⇒国立オペラ座⇒自然史博物館⇒美術史博物館⇒聖シュテファン寺院
夜景を楽しみながら、街の作りを体で確かめる。前述したように、実際動く時に便利が良いのである。
飯を食ってホテルに帰った。
【Round16:クリムト参りとウィーンの森散歩】
翌朝、ベルヴェデーレ宮殿へ向かう吾輩は、ついでにシェーンブルン宮殿に立ち寄った。朝の時間も無駄には使わんのである。
ハプスブルク家の夏の離宮であるこの宮殿、1000室以上あるらしい。面白い事にあまり廊下が無く、部屋と部屋が直結しておる。次の間・次の間といった塩梅だ。
また、一部屋毎にテーマが決まっており、漆器で出来た部屋やら陶器で出来た部屋やらユニークな作りだ。
他の家族と並んで、マリー=アントワネットの幼少期の肖像があった。
多少美化されてる分を差し引いてもガキンチョの時分にこれだけ可愛いのであるから、花の盛りにはさぞや美しかった事であろう。
ベルヴェデーレ宮殿へ向かう。上宮・下宮に別れており、間には庭園が広がる。
吾輩が行った折は、宮殿上部の彫刻据付工事をしておった。いんちき英会話によると、彫刻を洗浄・修復していたのだそうな。
排ガスと酸性雨の為に大理石の彫刻が黒ずみ・腐食してしまうのだ。げにMotorizationとは罪なもの。
さてグスタフ=クリムトである。ここの上宮にはクリムト作品がずらりなのだ!
吾輩お気に入り+ご存知の「接吻」を始め、「ソーニャ・クニップス」「水蛇I」「アデーレ・ブロッホ=バウアー」「ヴィオレットの帽子」「アッターゼーの風景画」・・・と、趣味の世界へ逝ってらっしゃいといった風情である。ぬぁああ。とはいえ、多分分からんだろうから深くは書くまい(笑)
「言葉は多くの場合、真実を隠す事しか出来ない」昔の人が言ったとか言わないとか。こういうものは見ないと分からん。
市電に乗って北へ北へ。
グリンツィングにて下車、バスに乗ってKahlenberg山頂を目指す。
ここはシュトラウスのワルツ「ウィーンの森の物語」でも有名な"ウィーンの森"。
山頂には展望台があり、ウィーンを一望する事ができるそうな。
んが、疲れていた吾輩は車中居眠り。慌てて起きて、違うバス停で降りてしまった。Kahlenbergの2つ手前。時間もあるし天気も良い。原っぱがあったので寝転がる。ここからでもウィーンを一望できた。ここはここで良い。
Kahlenberg山頂に到着、展望台に登る。なるほどウィーン一望だ。んがちとガスっぽくなってる。先刻の方が綺麗であったな。
今日のミッションは完了である。せっかくだし、グリンツィングまで歩いて帰った。
吾輩が最初に着いた東欧の国であり、かつ最後に訪れる事になった国オーストリア・ウィーン。
吾輩が行きたい国に長らくノミネートされていた。なぜか?
世界にその声望高きウィーン美術史美術館とベルヴェデーレ宮殿があるからである。
数百年に渡り欧州に覇を唱えたハプスブルグ家が集めに集めた芸術コレクションが鎮座している。
吾輩を知る人間に聞かれたら笑われそうだが、実は美と芸術をたいそう好む男である。
先だってフランスへ行った折の事。ルーブル・オルセー・オランジュリーと行くつもりだったのだが、ルーブルは定休日/オランジュリーは改装中と言う事で、大きいトコはオルセーにしか行けない事に・・・"その瞬間は"不満を感じたものだ。
だがオルセーのあまりの巨大さと所蔵量に面食らった。行った事があれば分かると思うがオルセーのみで既に到底回りきれるサイズではなかったのだ。いやはや欧米人の蒐集熱とは恐ろしい。
その学習もあり、今回吾輩は美術館以外に時間を割く事はつもりはない。残った2日、缶詰めになれば、存分に見られるはずだ。
毎度思うのだがEU加盟国は国境通過が楽でよい。世界中EUに加盟してしまえばよいのに。バスを降り電車を乗りついでホテルへ向かう。吾輩のホテルは遠すぎてCityMapに載ってなかったりする。終電逃したら歩いて帰るという訳には行かない距離、ちと不便。
荷物を置いたら即出動である。だが既に20時を回っており美術館は閉館しておる。ここを吾輩は市内観光に充てる。無駄の無い行動である。
ウィーンの町をイメージして貰おう。
例によって都市中心部には協会(聖シュテファン寺院)があり、リンク(昔の城壁・現在ウィーン中心地を囲む環状道路)が走る。
リンクに囲まれた1区と呼ばれる地域には、歴史的建造物が多く保存されている。そこから放射状に道が伸びそれに重なる波紋のように丸く道が走る。
北にドナウ川が流れ、町並みからちょっと離れた所でウィーンを囲むように深い森が広がっている。シュトラウスのワルツでも有名な「ウィーンの森」だ。
山手線のように大きくぐるり一周路面電車。こいつに乗ればウィーン市街の見応えある建築物がほぼ網羅可能。都市内の交通費が安い。1週間地下鉄/バス/路面乗り放題券で1000円程度。
吾輩はリンク沿いに走る路面電車で右回り。乗り放題券ゆえ途中下車しまくり夜のウィーンを闊歩する。
整備が行き届いてとても散策しやすい。小汚い東京ラビリンスとは大きな違いである。
市立公園⇒フォティーフ教会⇒ウィーン大学⇒ウィーン市庁舎⇒国立オペラ座⇒自然史博物館⇒美術史博物館⇒聖シュテファン寺院
夜景を楽しみながら、街の作りを体で確かめる。前述したように、実際動く時に便利が良いのである。
飯を食ってホテルに帰った。
【Round16:クリムト参りとウィーンの森散歩】
翌朝、ベルヴェデーレ宮殿へ向かう吾輩は、ついでにシェーンブルン宮殿に立ち寄った。朝の時間も無駄には使わんのである。
ハプスブルク家の夏の離宮であるこの宮殿、1000室以上あるらしい。面白い事にあまり廊下が無く、部屋と部屋が直結しておる。次の間・次の間といった塩梅だ。
また、一部屋毎にテーマが決まっており、漆器で出来た部屋やら陶器で出来た部屋やらユニークな作りだ。
他の家族と並んで、マリー=アントワネットの幼少期の肖像があった。
多少美化されてる分を差し引いてもガキンチョの時分にこれだけ可愛いのであるから、花の盛りにはさぞや美しかった事であろう。
ベルヴェデーレ宮殿へ向かう。上宮・下宮に別れており、間には庭園が広がる。
吾輩が行った折は、宮殿上部の彫刻据付工事をしておった。いんちき英会話によると、彫刻を洗浄・修復していたのだそうな。
排ガスと酸性雨の為に大理石の彫刻が黒ずみ・腐食してしまうのだ。げにMotorizationとは罪なもの。
さてグスタフ=クリムトである。ここの上宮にはクリムト作品がずらりなのだ!
吾輩お気に入り+ご存知の「接吻」を始め、「ソーニャ・クニップス」「水蛇I」「アデーレ・ブロッホ=バウアー」「ヴィオレットの帽子」「アッターゼーの風景画」・・・と、趣味の世界へ逝ってらっしゃいといった風情である。ぬぁああ。とはいえ、多分分からんだろうから深くは書くまい(笑)
「言葉は多くの場合、真実を隠す事しか出来ない」昔の人が言ったとか言わないとか。こういうものは見ないと分からん。
市電に乗って北へ北へ。
グリンツィングにて下車、バスに乗ってKahlenberg山頂を目指す。
ここはシュトラウスのワルツ「ウィーンの森の物語」でも有名な"ウィーンの森"。
山頂には展望台があり、ウィーンを一望する事ができるそうな。
んが、疲れていた吾輩は車中居眠り。慌てて起きて、違うバス停で降りてしまった。Kahlenbergの2つ手前。時間もあるし天気も良い。原っぱがあったので寝転がる。ここからでもウィーンを一望できた。ここはここで良い。
Kahlenberg山頂に到着、展望台に登る。なるほどウィーン一望だ。んがちとガスっぽくなってる。先刻の方が綺麗であったな。
今日のミッションは完了である。せっかくだし、グリンツィングまで歩いて帰った。