こたつdeみかん

みかんの国産まれの吾輩が綴る八百八町江戸日記

吾輩、東欧ぶらり旅 の巻(7)

2005年04月05日 | 旅~ゆけ~ば~
【Round10:千の塔の街】
程なくチェコへ到着。吾輩やっぱ体力少なくなってるのだろうか?
疲れてるのか眠たくて仕方が無い。
バスでホテルに着いた後、まあ出歩ける時間ではあったが、寝てしまった。
明日の為の充電である。・・・と思ったが、思い直してやっぱり起きた。
死んだ後に幾らでも眠れる、立って歩け歩けである。


チェコの首都プラハは「千の塔の街」とも言われる。とにかく尖塔が多いのだ。
昔話やゲームの世界がそのままといった風情。
街の雰囲気を言い表すならば"魔法のかかった街"魔法使いの店とか有りそうである。

吾輩、死に体に鞭打って出た夜の散策であるが、すぐに力が沸いて来た。
夜景がとみに美しい。幻想的ですらある。
大抵の都市は無機質感が否めないが、プラハには中世の味わいの濃い街角が多い。
夜になり、街に闇夜が流れ込むと、その魔法が更に強まるようだ。
街の形はブダペシュトに近い。真ん中を走っているのはヴァルタヴァ川である。

街の夜景を一望すべし!という事で山の上の展望台を目指す事にした。
目指す展望台はプラハ城の南側の山頂。

ヴァルタヴァ川に出た。対岸に見えるのは世界遺産プラハ城。
カレル橋を渡る。カレル橋の左右には15対の聖人像が立っていて、フランシスコ=ザビエルの像まである。
夜のカレル橋の上から見るプラハ城。絵になるのう。
疲れた脳もあってか、ハイテンションの吾輩。すげーとかうおーとか奇声を発しつつ進む。


【Round11:千の塔の街で破綻】

しかし吾輩の旅、破綻は付き物である。
目的の展望台、山である。
頂上までケーブルカーが走っているのであるが、走ってない。
どうやら店じまいしてしまったようだ。

「仕方が無い」吾輩、徒歩で山を登り始める。
登山路は左右に大きく蛇行しながら緩やかなスロープを描いている。
しかし吾輩はスロープ無視。山頂に見える展望台目指して一直線に進む。しかも駆け上がる・・・疲れてるのに。

いつしか道なき道へ。うおーとか負けるかオラーとか言いながら、ガンガン踏破。
ゼーゼー言いながらやっと着いた展望台。ここから見える風景は格別であろう。

「ありゃ?・・・閉まってる。」
ガ━━ΣΣ(゜Д゜;)━━ン

展望台閉店、疲れ百倍である。・゜・(ノд`)・゜・。
まあ落ち着いて考えれば、そもそもケーブルカーが止まっている時点で、
その上にある展望台だけやってる訳が無いのだ。

「日本では7時くらいだろうか・・・
吾輩がチェコで山駆け登ってガックリしながら下山してるなんて
誰が想像するであろう・・・」などと思いながら下山。

駆け上っている時は気付かなかったが、
山からゆっくり降りている時に吾輩の視界を満たした眺望は、
それはそれは美しいものであった。

人生の教訓のようであるな。

ホテルに戻って電池切れ。就寝。

吾輩、東欧ぶらり旅 の巻(6)

2005年04月05日 | 旅~ゆけ~ば~
【Round8:次の行き先はドコ?】
ホテルに帰って次の行き先を検討。
旅の初めには、ポーランドとかチェコとかスロバキアとかルーマニアとか色々考えていたが、別に国数を稼いでも仕方ない。
ゆっくり散策する為にはやはり1泊か2泊はしたい。
機内泊+移動+オーストリアでも2泊くらいすると考えると、もう1ヵ国くらいだのう。

現在地はハンガリー。地理的に隣接しているという意味ではスロバキアかルーマニア・クロアチア・セルビアモンテネグロ。
また問題なく帰国に至る為には、オーストリアに隣接していて欲しい。するとスロベニアも有りか?
しかし、クロアチア・セルビアモンテネグロ・スロベニアは吾輩所持の地球の歩き方にほとんど載っていない。拠り所となる情報の無い場所に行くのはリスクが大きい。
すると畢竟、スロバキアである。
だが、吾輩そういうありがちの結論はあんまり好む所ではない。手元にある情報で判断すべし、という事で地球の歩き方を熟読。

ビール旨そう・世界遺産・最終目的地であるオーストリアにも隣接という事で『チェコ』に決定。
翌日の夕刻のチェコ行きの飛行機予約を入れ、就寝。

【Round9:ドナウの膝】
さて今日は朝早くから行動開始。SzentendreとEsztergomを見物に向かう事にした。
それぞれブダペシュトからドナウ川を遡る事20kmと60kmの位置にある。
Esztergomではドナウベンド(ドナウの膝)と呼ばれる風景が見られるそうな。それを目指して程よい小旅行である。

郊外鉄道を用いてSzentendreへ。
本によると、ブダペシュトに近い事もあって観光客が凄い量来るらしい。んが、吾輩が来たのは早朝。住人がちらほら居るくらいである。
中世の色を濃く残す風情ある町並み。細い路地も多く吾輩好みである。何があるって訳でもないがテクテクと散策。
現地の猫としばし戯れた後、朝飯を食った。店の外に出ると、なるほど観光客がウジャついてきた。

吾輩、人を見物しに来た訳でもないので、ドナウの川原で一人ボヘーっとバスが来るのを待つ。
Esztergomへ向かう。

Esztergom着。駅の前の小山にフェーセーケセジハーツという幅も高さも100mを超える巨大な大聖堂がそびえ立っている。大聖堂の中も外観通り巨大。
この聖堂の裏っかわにドナウが流れており、そこからドナウベンドが見えた。ドナウが90度くらいカックンと曲がって流れているのだ。川の向こうに見えるのはスロバキア。
一通り見物の後、大聖堂の地下というのか、小山の麓といえばいいのか、にあるレストランで飯を食う。ウェイターの言う所によれば、ここはかつて聖堂所有のワイン倉に使われていたのを改装して作ったそうな。

電車に乗って90分、ブダペシュト西駅へ。60km走って350円とは安いのう。そのまま空港へ向かう。
旅慣れてるのか運がいいのか、時間も乗り継ぎも何もかもが計算通りに運んでゆく。
安いし、おみやげにフォアグラ買おうかな?と思ったが、吾輩の知り合いにフォアグラ好きの人がいないので、まあいっかと。
小さい飛行機に乗って、さらばハンガリー、いざチェコへ。