古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第十三章・網代黒山松一件御通詞控その二十二

2012年12月17日 07時17分04秒 | 古文書の初歩

 

乍恐奉願上口上第六ページ、上の画像の三行・四行目

 

解読 ニ樫野浦平兵衛江落札ニ候。右銀子受取候得者

    三ツ割ニいたし一ヶ村江壱歩ツゝ受取置候様可取計候。

 

読み に樫野浦・平兵衛へ落札に候。右銀子『ぎんす』受取候得ば

三つ割りに致し一ヶ村へ一歩づつ受取置候様取計らうべく候。

 

解説 「樫野浦」・・・何度出て来ても難しい字です。 「平兵衛」・・・『へいべえ』読むのは困難です。 「銀子」・・・銀貨。現金。 「受取」も難解。形で覚える。 「候得」の次は消えていますが、流れから「者」・・・「は」と読みます。そうらえば。 四行目「三ツ割ニ」の次は、「いたし」・・・「た」は「多」の変体仮名です。 「壱歩」も難解。「七」と「三」の様に見えるのが「壱」の旧字体「壹」です。その下が「歩」、これも読みにくい。 「ツゝ」・・・『づつ』。 「受取」・・・前行に続いて出ました。もう覚えて下さい。「置」も何度も出ますがなかなか覚えられません。文の流れから読む字です。 次の「小」の様に見える字は「候」で、最後の「候」と同じ。 「可取計」・・・下から返って「取り計らうべく」。 各行最終文字が画像に写りませんが、お許し下さい。