私め、35年もの昔、ベルギーのブリュッセルに駐在していた時に「森村誠一」の証明三部作、即ち「人間の証明」、「青春の証明」、「野性の証明」に出会って以来ファンになって、ずっと「森村誠一」の著作は欠かさず読み続けてきました。
この「人間の証明 Part-Ⅱ(狙撃者の挽歌)」は途中まで読んでいたのを、愚息嫁の出産サポートで先日1回目に上京した際、往復の新幹線の車中で読み終わりました。
この「人間の証明 Part-Ⅱ (狙撃者の挽歌)」は 昔のPat-Ⅰの続編ではありません。 全く別の物語です。
昔 暴力団の中核メンバーだったが今はひっそりと暮らしている7人の老人が、準構成員を含めて1万人以上の全国最大の組織暴力団に戦いを挑む物語です。 ですが、それは物語の表面であって、この物語で森村誠一は 上巻の帯にあるように、狼は老いても狼であることを証明したかったのです。 逆説的に言えば、肉体は老いても魂を持ち続けることこそが人間の生きる証だと。
(↑の大きい画像はありません)
森村誠一著 人間の証明 Part-Ⅱ (狙撃者の挽歌)
角川文庫発行 2013年9月25日初版
定価 上下巻 各629円(税別)
上巻381頁、下巻386頁