◆「財務アナリストの雑感」 2024◆

会計士兼アナリストによる屈指の歴史だけがウリの会計・財務・株式・金融ブログ。異常な経済金融環境を一刀両断!できるかな?

びっくりずくしの相場模様 

2008-10-28 | 会計・株式・財務
お疲れさまです。



まずは記念に日経記事を。
・・・・26年前、貴方は何をしていましたか?
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■日経平均、26年ぶり安値 終値486円安■

 27日の東京株式市場は日経平均株価が4日続落し、
2003年4月28日に付けたバブル経済崩壊後の最安値(7607円)を下回った。
午後に入り銀行株が一段安となり下げを主導、日経平均は前週末比486円18銭
(6.36%)安の7162円90銭で取引を終えた。
香港や韓国などアジアの主要株式市場も全面安になっている。
金融危機を引き金に世界景気が後退局面に入るとの見方は根強く、
円高・株安が同時進行する「負の連鎖」が一段と警戒されている。

 日経平均は1982年10月7日(7114円64銭)以来、26年ぶりの安値水準になった。

 資本増強を検討中と伝わったメガバンク株が、午後に入り制限値幅の下限
(ストップ安水準)まで相次ぎ急落し、下げを加速した。
増資による1株利益の希薄化懸念に加え、株安が財務基盤や国内景気に与える
悪影響が懸念された。               (引用終わり)
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私は27日、海運大手の中間決算説明会に出席し、
睡魔に襲われた私は結局「船を漕いで」きました。

それはそれとして、中間決算までは絶好調だったこの業界には
次のフレーズがピッタリでしょう。
・・・・・・「悲しいほど最高益」・・・・・。
海運市況の暴落が下期以降の利益を大きく押し下げますからね。
こんな会社、結構多いと思います。お疲れさまです。



さて本題。
こうしたドサクサに紛れて行われる倒産ネタでも見てみましょう。
オチはありません。

まずは日経記事。
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回転ずしのびっくり本舗、民事再生法の適用申請

回転ずしのびっくり本舗(東京・世田谷)は24日、
民事再生法の適用を東京地裁に申請した。負債総額は約50億円。
2007年にTOB(株式公開買い付け)で、
ジャスダック上場で同業のマリンポリスの株式約96%を約40億円で取得したが、
逆に資金繰りが厳しくなった。同社株も今春までに手放した。

 名証セントレックス上場で店舗運営委託のTRNコーポレーションは27日、
子会社を通じてびっくり本舗と事業譲渡契約を結ぶと発表した。
裁判所の許可を条件に、びっくり本舗の店舗を継承する。(引用終わり)
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TRNコーポレーションとの事業譲渡契約に関するリリースは
こちらからどうぞ。



過去には村上ファンドも絡んでいろいろとあった会社のようですね。
性悪説に立ってTRNコーポレーションのH21/2中間決算短信を見てみましょうか。

監査法人は新日本とのことですが、
名証セントレックス・・・・そして、私が常々指摘している、
上場会社の適時開示資料の財務会計基準機構会員マークがない。


そんな中、一番気になったのは、短信のp.28
販売用不動産の、固定資産への振り替え。

前期でも22億円、
この中間期では61億円!特に土地勘定がドカっと増えてます。

・・・邪推の域を出ませんが、金額がヤケにデカイだけに、
「棚卸資産の低価法適用逃れ」の可能性、あるかも知れませんね?

つまり、販売用で仕込んだ高値掴みの土地が、
昨今の市況悪化で売れなくなった。
しかしこのままだと、低価法による評価損計上のおそれがある。
財務体力もあまりない。
やむなく自己勘定へ・・・・。
ということだとしますと、将来の減損リスクに留意が必要かも知れません。

しかし、プライベートエクイティ事業とかいろいろ絡んでていて、
実態が分かりにくい会社。
PBRは何と0.1倍。
しかも、短期借入金のウエイトも相当程度ありますから、
今後は借り換えリスクにも留意が必要なのかも知れません。
・・・・そう、実質は、新興不動産会社のように捉えられているのかも。

そんな厳しい環境なので、
遮二無二、株価反騰の材料を採りに行った印象もします。
(あくまで、邪推です)



蛇足ですが、親会社にハークスレイが付いたということで、

ほっかほっか亭も運営するとか。
ですから、将来はびっくり寿司とのジョイントにより、
アツアツのシャリによる「びっくりほっか寿司」とか出店したらどうでしょうか?

・・・・・・・・・舌が火傷し、ネタがすぐに傷みそうで、・・・ダメっすかね・・・?



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今回の1曲。




「こんな下げ相場、あっしには関わりがねぇこって・・・・・」

と思ったところでこの曲を連想しました。


木枯らし紋次郎(昭和47年のTV時代劇)、知らないでしょうけどね。
でもこの主題歌は名曲だと思います。最近も車のCMで使われてましたね。

上條恒彦 「だれかが風の中で」


どこかで上げ相場はきっと待っていてくれる・・・・と思いたいですが・・・・・。


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