週刊東洋経済3月15日号は「企業価値を見抜く方法」“電卓一つであなたもアナリスト”
という非常に刺激的な特集を組んでおりますが、
その中で低PBR企業ランキングがありまして
私はその中からランキング2位、PBR0.24倍の雑貨屋ブルドックという会社に注目しました。
社名と裏腹の「ベア」な株価に何ともいえない皮肉を感じたからです。
まずはH19年8月期決算書を見てみました。
http://www.z-bulldog.com/ir/pdf/20071012kessan200708.pdf
売上高は横ばいながら、3割減益と厳しい決算。
でも利益は確保。連結自己資本比率は57.6%と厚いほうです。
でも既存店売上高は何と▲13.4%(前年は▲1.5%)(短信P.3)
店舗数の推移のグラフを見ますと、
http://www.z-bulldog.com/ir/jisseki.html
H16年上場以降、186→235→283→333店店を出しすぎで、
店舗間競合とマネジメントの希薄化が急速に進んだのかもしれません。
決算の中身を見ますと、
・ 自動販売機手数料を営業外収益から売上高へ
・ 転貸物件にかかる賃借料を販管費から営業外費用へ
合計で9千万円と少額ですが、利益捻出に苦労した状況がうかがわれます。
その後、H20年8月期第一四半期の短信を見て見ますと・・・・。
ひっくり返りました。
http://www.z-bulldog.com/ir/pdf/20080115kessan200808.pdf
売上高▲16%減、営業利益1百万円、経常赤字▲0.76億円。
営業利益も上記の表示変更がなければ赤字でしたね。
売上の落ち込みが大きい!
というのも、店舗数が1年前304店、今年が330店。
店数が10%増えて、全社売上が▲16%なので、
どうでしょうか、既存店はざっくり▲20数%落ちているってことになるのでしょうか。
うーん、売上がこうだとこれでは怖くて買手はつかないかも知れません。
でも四季報を見ますと、会社側も出店を抑えて既存店の建て直しに注力する見通し。
オーナー持株が重くて流動性が乏しいこともあるのでしょうが、
0.25倍ってのは少し行き過ぎかもしれません。何年分の損を織り込んでいることやら。
監査法人もトーマツでそんなに問題ないようですし。
会社側には、おそらく投資家の最大の関心事となるであろう、
既存店売上情報を毎月タイムリーに開示して欲しいものです。
さすれば、じきに株価も落ち着きを取り戻すかもしれません。
以上、素人の戯言でした。聞き流してください。
(投資判断には用いないで下さい。一切責任は負いません。)
P.S.ところで温故知新さん、ここの店舗ご覧になったことありますか?
http://onkochishin.cocolog-nifty.com/blog/