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会計士兼アナリストによる屈指の歴史だけがウリの会計・財務・株式・金融ブログ。異常な経済金融環境を一刀両断!できるかな?

フジテレビはなぜ凋落したのか

2016-03-22 | 会計・株式・財務
書店でこんな本を見つけ、ざっと読んでみました。まぁ過去の経緯を丁寧にまとめている印象。

フジテレビはなぜ凋落したのか (新潮新書)
吉野嘉高
新潮社


本にするまでもなく、これまでもネット上ではとかく話題になってますよね。

今上期決算は初の営業赤字となり、11月にダイヤモンドオンラインにこんな記事がでておりました。
「フジテレビが初の赤字転落、広告代理店からも見放される苦境」

その後、改編期を迎え、対策を打っているようでして今月の東洋経済オンラインではこんな記事が。
「フジテレビが大博打、15時間生放送の胸算用」

でも目玉の1つとしていた4月4日スタート予定の『ユアタイム~あなたの時間~』で例の、ショーンKの経歴詐称問題が発覚して降板といきなりミソが付いてしまった。どこまでツイていないのか・・・・。

直近の2016年3月期第3四半期の説明会資料を見てみますと、フジテレビは確かに3Qで盛り返して累計の営業利益を29億円までに回復させております。しかしよく見ると、3Qの制作費は228億円と前期比▲23億円削減しておりますので、ほぼリストラで捻出した利益。こうやって縮小均衡に陥っていくのでしょうか。
とはいえ、フジ・メディア・ホールディングスの収益の柱である不動産事業は安泰と言っていいでしょう。サンケイビルに加えて、今期より連結された子会社・グランビスタがいきなり大きく収益貢献しております。今後も益々、不動産への依存を高めていくのでしょうか。


私はホント、地上波デジタルは滅多に観ませんし、たまたま見ても「何か時間を無駄にしちゃったな」という後悔に襲われます。
一方、映画は好きですのでNHK BSプレミアムやWOWOWの映画はよく録画して観ております。
それでも、邦画、特にフジテレビとタイアップした作品は絶対に観ません。収益優先の作りになっていて質が酷すぎるためです。映画も含めて何でこんなに劣化しちゃったんですかね。


で、フジテレビが低迷してしまった原因。諸説言われておりますが、
大学時代の友人で某広告代理店勤務に勤務するU部長に言わせると(酒の席でしたが)、
 「そりぁ、8チャンネルにこだわって、新聞のテレビ欄の右隅に追いやられてしまったことが大きいと思うよ」。実に、シンプルなご意見。
ホリエモンらから、リモコンスイッチの位置も含め、「8」へのこだわりが失敗だったとの論評がありますが、やはりそうだったのでしょうか。
だとするとあとは、経営トップがちゃんと責任を取るのかどうか、に注目点が移るのでしょう。
責任を取らないと、さらに劣化が加速しそうな予感。こういう会社こそ、ガバナンスが問われるべきかと。


最後にどうでもいいことですが・・・・
地上波嫌いの私が欠かさず録画している番組をご紹介。

◆eテレ スーパープレゼンテーション(毎週水曜夜10:20~)
もう説明は不要でしょう。

◆東京MXテレビ「吉本新喜劇」 (毎週火曜日夜11:30~)
むっちゃオモロイ!芸術的なボケとツッコミの応酬。こういうの見たかったんですワ。

またいきます。

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