勿忘草 ( わすれなぐさ )

「一生感動一生青春」相田みつをさんのことばを生きる証として・・・

籠の鳥

2008-08-13 00:16:44 | Weblog
 我が家のピーチャン(元の飼い主が呼んでいたであろう名前で呼んでいたので、そう名付けた)は、3日前に届いた白い館で一夜を過ごした。
 朝になると館から出て、そのほとんどを僕の肩の上で過ごす。言葉にならない言葉をペチャクチャと喋り、鳴き声はピーチャンと言っているようだ。

 掃除機を掛けるときも肩から降りない。僕の身体がどんなに動こうが、上手くバランスをとり、肩から肩にトコトコと移動し、腰をかがめると背中に移って鳴く。

 食事をするときも、そばに来て興味深そうに覗き込む。仕方なく籠に入れようと手を差し出すと、横歩きで逃げて行く。無理やり籠に入れるのはかわいそう。

 キッチンで水道をひねると、喜び勇んで水を飲む。肩に乗ったままトイレも一緒。PCの前に座ると、首筋や耳たぶをくちばしでつつきながら、ブツブツと何か言っている。

 夜になるといつものシャンデリアに飛び移る。そこがねぐらと決めているようだ。白い館は一夜を過ごしたきり、空き家になった。

 朝、ピーチャンの呼ぶ声で目が覚める。僕を見つけるや否や、一目散に飛んでくる。こんなに可愛い子が、身をゆだね心を許してくれるなら、人であろうが鳥であろうが、命をかけて護りたくなるのが男心。ちっぽけな男心は籠の鳥になってしまった。