だいずせんせいの持続性学入門

自立した持続可能な地域社会をつくるための対話の広場

『人は100Wで生きられる』発売開始しました!

2011-11-29 16:27:39 | Weblog

みなさま

高野雅夫著『人は100Wで生きられる-だいず先生の自家発電30W生活』大和書房が発売されました。(残念ながら第一刷の印刷部数が少なく、大きな書店にしか並んでおりません。ぜひ重版ができるよう、応援をお願いします!)

 この本は、発電や電力利用の「ノウハウ本」ではありません。「エネルギー問題は生き方の問題」ととらえ、3.11以降の社会のあり方、私たちの暮らし方を私になりに考察・提案したものです。

 この本では、エネルギーシフトの基本的な考え方を私なりに整理して提示しています。
*エネギーシフトは3段階で考えるべきこと。(まずは原発停止→天然ガス主力→自然エネルギー)
*自然エネルギー活用へは二つのアプローチがあること。(大規模投資と地域での地産地消)
*自然エネルギー導入を検討する際には優先順位があること。(太陽光と風力はもっとも使いづらい自然エネルギー)
これらを以下のような具体的な事例の紹介を通して示しています。
*出力30Wのマイクロ水力発電による自給実験
*自然エネルギー100%で運営されている公共施設「すげの里」
*実際に「100W生活」をされているご家族
などなど。

 エネルギーシフトは、エネルギーの分野だけシフトするというわけにはいかないというのが私の考えです。それは社会全体のシフトであって、その中で、エネルギーもシフトするということだと思います。この本では、社会全体のシフトのことを、象徴的に「都市から農山村へのシフト」ととらえています。
 読者は大多数が都市に住んでいる方だと思いますので、「えっ」と思われるかもしれません。でも考えてみれば、自然エネルギーの資源は農山村にたくさんあるのです。そこから新しい時代がはじまるのは、ある意味では当たり前のことではないでしょうか。
 里山の歴史と、3.11以後のその意義についても書きました。人間が参画することで成り立つ生態系である里山というあり方を、再び創造することが必要と思います。
 もっとも、この本の中では、持続可能な都市のあり方についても提案をしていますので、ご心配なく。

 原発問題についてもコンパクトで体系的な解説をしています。その中で、「避難の権利」(避難区域の指定があるかどうかにかかわらず、放射能汚染が確認される場所から避難する権利)についてもふれています。また避難しない権利を尊重すべきことを述べています。

 エネルギーという目に見えないものをどうとらえるか、原理的なところからの解説もあります。文系の方でも「腑に落ちる」内容になるよう心がけました(熱力学第2法則まで!)。

 そして、社会全体のシフトがはじまるためには、私たちの「心のシフト」が必要だと思います。この本では、若い人たちの「卒原発」への取り組みの紹介を通して、対話と共感の大切さを強調しています。農山村へ移住をはじめた若い人たちの暮らしぶりを通して、新しい時代の「心」にふれていただければと思います。(この論点は、この本では十分に展開できませんでしたので、次の本で取り組んでみたいと思っています。)

 この本の印税は全額「うつくしま福島復幸プロジェクト」に寄付されます。これは名古屋を中心とする市民による福島応援活動で、福島の市民放射能測定所への支援、飯舘村での土壌回復実験などを行っています。私も参画しています。

 読んでみて「よい!」と思っていただけた方は、ぜひこの本を親しい皆さんに紹介していただくことで、福島の応援にも貢献していただければと思います。

 どうぞよろしくお願いします。

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3 コメント

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はじめまして (774)
2011-11-29 22:18:57
時々先生のブログを拝見しております。

私も、原子力発電などという得体の知れない発電ができたらやめたほうがいいと思うんですが、半面で心配もあります。

私は毎日電車で通勤しておりますが、電車は朝には、5分や3分間隔で運行しております。
名古屋の地下鉄、私鉄、JRがこのような調子で電車を走らせています。
それを全部自然エネルギーでまかなうことは可能なのでしょうか?
またそのように電車を運行させることは、エネルギーの浪費といえるのでしょうか?

その電車に人が乗っていないとすれば、確かに浪費かもしれませんが、ご存知のとおり、数分間隔で電車が運行していても、満員電車です。

確かに家の近くで移動せずに過ごせばつつましく暮らせば、100Wで生活できるのかもしれませんが、そういう生活が望ましい生活だと私は思いません。

日本は資源小国であるかぎり、原子力発電と共存していくしかないとも考えられるように思いました。

長文で失礼いたしました。
THANKS! (daizusensei)
2011-12-01 08:55:13
774さま>コメントありがとうございます。
東京の山手線をはじめ都内のJRの電車は、半分は新潟県にある信濃川水力発電所の電気で動いています。山手線は「水力電車」と言えるかもしれませんね。もう半分は川崎にある火力発電所です。
もちろん、今のような都市のあり方ですぐに自然エネルギーに転換することはできませんね。
都市のあり方も変わる必要があります。
そのことについても本書で詳しく触れていますので、ぜひご覧ください。
自然エネルギーの入手の仕方 (itou)
2011-12-13 05:53:44
高野先生
ご無沙汰しております。
「人は100Wで生きられる」の出版おめでとうございます。早速入手しました。100wで暮らすときの生き方、個人でできる取り組みが紹介されていてとても参考になりました。
ひとつアイデアをお聞かせください。尾張の低湿地帯で生きるものが自然エネルギーを入手しようとするともっとも有力なものは何とお考えですか。
高野先生の健康とますますのご活躍をお祈りしております。

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