DAISPO WORLD BOXING EXPRESS

今年もやってるやってる~

続「ボクシング 10年」PartⅤ(スウィート・ピーの時代)

2020年10月23日 06時48分11秒 | ボクシングネタ、その他雑談

このDaispo Boxingを始めた当初、不定期ながらも数回に渡り「ボクシング10年」という、自分(Corleone)がボクシングに興味を抱いてからの約10年の間のボクシング界について、ザっとしたものを書いていました。第一弾は2004年6月23日。当時引退したばかりのリカルド ロペス(メキシコ)がどれだけ凄いボクサーで、軽量級、特にミニマム(旧ストロー、105ポンド/47.63キロ)とそのひとつ上のライトフライ(旧ジュニアフライ、108ポンド/48.97キロ)のその後の課題はロペスの後継者を生み出すことであると強調しました。

今月に入りSuperchamp1991というものを購入。そこには私がボクシングに惹かれる直前、1991年春先の世界王者たちの顔ぶれが掲載されています。ここまで当時のミニマム級とライトフライ級の王者たちを見てきました。次はフライ級と行こうと思っていたのですが、2020年の秋半ば、全階級で最も盛り上がりを見せているのがライト級。そのライト級の当時の世界王者たちの顔ぶれを見てみましょう。

WBAライトフライ級:パーネル ウィテカー(米/防衛回数1)
WBCジュニアフライ級:パーネル ウィテカー(米
/5)
IBFライトフライ級:パーネル ウィテカー(米/6)

(ライト級史上最高の技術者であるウィテカー)

...。顔ぶれも何もないようですね。当時のライト級は主要3団体すべてのベルトがウィテカーの手中にありました。これまで何度も書いてきましたが、WBOは21世紀になるまでただのマイナー団体。世界的に認定されるベルトの数が増えた分、単純には言えませんが、2020年の方が1991年より世界王者になることは容易になった事でしょう。

1990年初頭のみならず、ボクシング史にも名を残す名選手ウィテカー。彼はアマチュアの名選手としても有名です。1984年のロサンゼルス五輪で金メダルを獲得したウィテカーは、プロではライト級、スーパーライト級、ウェルター級、そしてスーパーウェルター級の4階級で世界王座を獲得。ライト級でも小柄な部類の選手とされていたウィテカーですが、上の階級でも十二分に通じる技術とスピードがあったために、その偉業を達成することが出来ました。ちなみにウィテカーのあだ名はスウィート・ピー。見かけによらず、可愛らしいものでした。

先週末、五輪2大会で金メダルと獲得し、それまで現役最強のライト級と謳われていたワシル ロマチェンコ(ウクライナ)がテオフィモ ロペス(米)に予想外の大差判定負けを喫しています。ロマチェンコには、ウィテカーと同じくサウスポーでスピードのあるテクニシャンだっただけに、ウィテカーにどこまで迫ることが出来るか期待していたのですが。敗れたとはいえ、現役最巧の選手であることに変わりのないロマチェンコですが、ウィテカーと比べると、何枚も実力が下がっていると言わざるをえないでしょう。ロペスも、ジェルボンテ デービス(米)も、レオ サンタ クルス(メキシコ)も、デビン ハニー(米)も、どう頑張ってもウィテカーの牙城を崩すことは出来ないでしょうね。

ちなみに当時のWBOタイトルホルダーは南アフリカのディンガン トベラ。後にWBAに鞍替えし、オルズベック ナザロフ(キルギスタン/協栄)にその王座を奪われています。しかし数年後には何と、5階級上のスーパーミドル級でWBC王座を獲得しています。ある意味、このトベラも怪物的選手でした。


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