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今年もやってるやってる~

悪魔王子とその周辺 (ボクシング 10年)

2004年12月28日 10時04分51秒 | ボクシングネタ、その他雑談
ボクシング全17階級の「ボクシング 10年」の最終章フェザー級。2部作としてお送りしている同級。今回はその後編です。
この人を語らなければフェザー級のこの10年は語れないでしょう。もし悪魔王子こと、ナジーム ハメド(英)のセンセーショナルな登場がなければ、フェザー級の世間関心度は半分以下になっていたと言っても過言ではないはず。
イエメン出身の両親を持つハメドは、イギリス シェフィールド出身。もしハメドの出現がなかったら、私もこの都市名を聞かずに生涯を過ごしていたかもしれません。
当時(10年前半期/ハメド出現前も含め)フェザー級には実力者が多々存在していました。

本題(ハメド)に入る前に、それらの名選手達を挙げて見ましょう。
WBC王座をみて見ると私が好きなボクサー、グレゴリオ バルガス(93年/メキシコ)から始まり、閃光ケビン ケリー(93ー95 2度/米)。万能型アレハンドロ ゴンサレス(95年/メキシコ)。フィリピンのアリ、ルイシト エスピノサ(95ー99 7度)。親子鷹グディー エスパダスJr(00ー01 1度)。
他団体をみて見ると、荒武者フレディー ノーウッド(米)がWBA王座を2度獲得。イストバン コバチがハンガリー初の世界王者に(WBO、01年)。これらの選手達を見ても、同級の層の厚さが分かるはずです。

ハメドの世界到達は95年。同国人で当時WBO王座7連続防衛中の実力者スティーブ ロビンソンを痛めつけ、豪快に世界奪取。その後のハメドはIBF、WBC、そして事実上のWBA王座を順序統合していきました。トム ジョンソン(米)はIBFを11度も守っていた猛者。セサール ソト(メキシコ)はルイシトから王座を奪取したタフガイ。日本でも御馴染みの3階級制覇王ウィルフレド バスケス(プエルトリコ)はハメド戦実現のため、自らのWBA王座を返上しています。実力者を総倒しした観のハメドを破ったのは、そう「童顔の暗殺者」ことマルコ アントニオ バレラ(メキシコ)。これ以降(2000年4月)の流れについては既に述べているので、ここではあらためて言及はしません。
2000年の4月のバレラ戦での敗戦に追い討ちを駆けたのが、2001年9月11日のニューヨークでのテロ事件。この事件を期に、ハメドは特に本場アメリカでの反イスラム教運動を恐れリングに上がっていません。
何度か再起戦の噂は立ちましたが、実際にハメドがリング復帰を目指している事実は今のところ聞きません(一節によると現在ミドル級強らしい)。
復帰をしようがしまいが、それはあまり重要な事ではありません。ハメドがフェザー級に残した功績こそが重要なことです。ここで再起否定を貫き通す方が、ある意味ハメドらしい気がします。

ハメドが去って既に数年(2001年5月がラスト ファイト)。バレラ、パッキャオ、マルケス、そしてフアレスと役者はまだまだいます。
今後もフェザー級が中量級、ボクシング界の軸となって動いて行きそうです。

Corleone


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3 コメント

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Unknown (Corleone)
2004-12-28 10:43:57
ハメドの選択は正しかったように思う。

テロ事件以降、アメリカでの反イスラム教、諸国への動きは増大。それに追い討ちをかけたのが2003年3月に始まったアメリカのイラク侵略。

ある意味で、ハメドは国際政治の犠牲者のような気がする。

マルケス-ハメド、パッキャオ-ハメド。面白いだろうな、実現したら。
Unknown (Ken)
2004-12-28 12:06:09
ハメドvsモラレスも見たかった(泣)ハメドが今のフェザー級にいればと思うとゾクゾクします。まだ若いのに、もったいない逸材です。。今からでも十分チャンピオンに返り咲けると思う。
Unknown (Unknown)
2005-01-14 18:01:49

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