DAISPO WORLD BOXING EXPRESS

今年もやってるやってる~

続「ボクシング 10年」PartⅧ(辰吉の足音)

2021年02月21日 05時24分51秒 | ボクシングネタ、その他雑談

このDaispo Boxingを始めた当初、不定期ながらも数回に渡り「ボクシング10年」という、自分(Corleone)がボクシングに興味を抱いてからの約10年の間のボクシング界について、ザっとしたものを書いていました。第一弾は2004年6月23日。当時引退したばかりのリカルド ロペス(メキシコ)がどれだけ凄いボクサーで、軽量級、特にミニマム(旧ストロー、105ポンド/47.63キロ)とそのひとつ上のライトフライ(旧ジュニアフライ、108ポンド/48.97キロ)のその後の課題はロペスの後継者を生み出すことであると強調しました。

昨年の9月にSuperchamp1991というものを購入。そこには私がボクシングに惹かれる直前、1991年春先の世界王者たちの顔ぶれが掲載されています。その顔ぶれを見てみると懐かしさと同時に、自分にとって新鮮味がある王者たちが載っています。「ボクシング10年」ではなく、「30年」と言った方が妥当ですが、思い出に浸りながら、当時の世界王者たちを振り返ってみましょう。

今回は「黄金のバンタム」となります。下記が当時の世界バンタム級王者たちの顔ぶれとなり、防衛回数は当時のものになります。

WBAバンタム級:ルイシト エスピノサ(比/防衛回数2)
WBCバンタム級:グレグ リチャードソン(米
/0)
IBFバンタム級:オーランド カニザレス(米/5)

伝統の階級の一つであるバンタム級。そのバンタム級史を代表する選手に成長していくカニザレスの名前が見られます。カニザレスは1994年の秋までIBF王座を保持し、同級史上最多防衛記録である16度の防衛に成功。その後、減量苦のためその王座を返上し上の階級に去っていきました。日本では比較的最近に認定されたIBF。万能型とはいえ、ボクシング・スタイルがどちらかというと玄人受けをするものだったため、一般にはあまり知られていない選手です。ただ、当時からボクシング関係者、選手たちからは非常に高い評価を受けていた選手です。出来る事なら他団体王者たちとの統一戦を実現させてほしかったですね。

(「黄金のバンタム」を代表するボクサーに成長していったオーランド カニザレス。腰に巻かれているのは、以前のIBFのベルトです)

後にWBCフェザー級王座も獲得し、2階級制覇を達成するルイシト。フェザー級時代は、ジョー小泉氏のサポートを受け、成功を収めています。この「Superchamp1991」に載せられている記事も、ジョーさんが書かれていました。当時からその将来の成功を期待されていたルイシトですが、前年にはタイに乗り込んで、後のWBAジュニアバンタム級(現スーパーフライ級)王者鬼塚 勝也(協栄)を2度も苦しめた、タノムサク シスボーベー(タイ)に圧勝しています。しかしバンタム級としては大柄だったルイシト。かねてから減量苦が心配されていましたが、その心配が見事に的中してしまい、同年10月には保持していたWBA王座を明け渡してしまいました。ルイシトの活躍が再び見られるようになったのは、数年後、フェザー級の水に慣れ、加えてジョーさんの支えを得てからになります。

(天賦の才を持っていたルイシト。写真はフェザー級時代のもの)

カニザレス、ルイシトの戦績を振り返って見ると、世界王座獲得後も定期的に無冠戦のリングに登場していました。当時と今日現在では、興行の運営方法が違うかもしれません。しかし現役の世界王者たちは見習うべきでしょう。ボクサーというのはあくまで、実戦を行ってこそボクサーだと思います。

上記で挙げた王者たちの中で、ひょっとしたらリチャードソンが一番の注目選手ではないでしょうか。ご存知の通りこの選手は、同年9月に来日し、辰吉 丈一郎(大阪帝拳)に王座を明け渡しています。今回、リチャードソンの戦績を見て面白い事に気がつきました。リチャードソンの世界初挑戦は1987年7月まで遡ります。その時、バンタム級の一階級上のスーパーバンタム級王者ジェフ フェネック(豪)に挑戦しますが、全くいいところなくKO負け。その後本来のバンタム級に戻り、念願の世界のベルトを腰に巻くことに成功しました。辰吉に敗れた後リチャードソンは、何と一階級落としてWBC王座に挑戦。王者文 成吉(韓国)を大いに苦しめましたが、残念ながら世界2階級制覇なりませんでした。珍しいですよね、体重を落としながら3つの階級の世界王座に挑戦していくというのは。

(辰吉に王座を明け渡したリチャードソン)

最後はまだまだマイナー団体として見られていたWBO。当時のバンタム級の第4の王座には、カニザレスの実兄で、元WBA王者でもあるギャビーが君臨していました。強打のギャビーは中々の実力者でしたが、安定度では5歳年下のオーランドには遠く及びませんでした。だからまあ、WBO王者に収まっていたのですがね。

(WBAとWBOの王座を獲得したオーランドの兄ギャビー)

現在では、バンタム級といえば、辰吉、薬師寺 保栄(緑)、長谷川 穂積(真正)、山中 伸介(帝拳)、そして井上 尚弥(大橋)の活躍もあり、日本では馴染みのある階級でした。しかし1990年代前半では、まだまだ近そうで遠いクラスでした。

歴史もあり、また、軽量級の中心的階級でもあるバンタム級。今後も数多くの名選手を輩出していく事になるんでしょうな。

このSuperchamp1991が発売された数ヶ月後に、「浪速のジョー」がプロ8戦目で世界王座を奪取する事になります。


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