鎌田実の野球教室

元トラ戦士が分かりやすく指導!

徳島キャンプ2

2009-11-23 18:52:04 | 私の野球人生
 「鎌田、トスだ!」と藤村さんが言う。次は私がトスバッティングの番。藤村さん、吉田さんの2人が守りです。

 私は2人の大スターを目の前にトスバッティングで向かい合うことになったのです。2人の迫力に圧倒され、ただ必死でした。

 “バットの芯に当てて交互に打ち分ける”自分に言い聞かせながら必死でした。私の打球を2人が前から右から背後からフットワークを使いながら軽やかにトスプレーを演じ合う。2人ともグラブにボールが吸い込まれるように入っていく。ジャグルやファンブルがない。ボールを操っている。

 お客さんはその2人の一挙手一投足に時には笑い、時には歓声を上げ、最後には拍手喝さいでした。これがプロ野球か…。私はそう思ったのでした。

 夕食後、地元徳島の人たちによる「阿波踊り」が大広間でありました。30分ほどその人たちのお披露目があった後、選手も混じって踊ることになりました。

 「鎌田!踊れ!」と何処からか声がかかりました。新人でキャンプに参加したのは私だけでした。「田舎者で照れ屋で内気で新人」とそろえば人前に出て踊るなど勇気はありません。

 しかし、大先輩からの指名を断ることはできません。谷底に突き落とされるような心境でありましたが、冷や汗をかきながら踊った記憶があります。初キャンプの印象は強烈だっただけによく覚えていました。