投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2017年 1月10日(火)20時46分46秒
>筆綾丸さん
>龍潭寺
私は井伊直虎に興味がなく、龍潭寺近辺にも土地カンが全くないのですが、何かの本に龍潭寺が登場していたような微かな記憶があって、ここ暫く落ち着かない気分でした。
今日になって青柳いづみ子氏の『青柳瑞穂の生涯─真贋のあわいに』(新潮社、2000)かもしれぬ、と思い至り、後で確認してみようと思っています。
青柳いづみ子氏の祖父、青柳瑞穂は慶応仏文卒とはいえ余り優秀な学生ではなく、本業の翻訳業も今一つだったみたいですね。
ご本人もむしろ骨董に生甲斐を見出して、地方で掘り出し物を見つけて東京で高く売って小遣い稼ぎをしていたらしいのですが、そうした逸品を入手できる有力な場所として、確か龍潭寺近辺が出てきたような気がします。
ま、別にどうでもいいような話なのですが。
『月に吠える』も500部
青柳瑞穂(1899-1971)
骨董といえば昨年末の「開運!なんでも鑑定団」の「曜変天目」騒動の件、番組は見ていなかったのですが、個人的には本物が2500万の訳ないだろ、と思っています。
親子二代で「曜変天目」の再現を試みられている長江惣吉氏も堪忍袋の緒が切れたみたいで、Youtube で自己の見解を公表されたそうですね。
大阪市立東洋陶磁美術館・主任学芸員の小林仁氏のツイートで知りました。
「偽物?なんでも鑑定団 曜変天目茶碗」 長江惣吉
※筆綾丸さんの下記投稿へのレスです。
もののけ姫ふたたび 2017/01/09(月) 13:10:56
小太郎さん
夏目少年の本はもう読まないと思いますので、些末なことに触れて終りにします。
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また、直虎については、その名前(実名)も明らかではない。戒名は「妙雲院殿月舩祐圓大姉」であるから、あるいは「祐」と名乗ったのかもしれない。(17頁)
さて、彼女の父は、後に井伊家の惣領となる井伊直盛。母は新野左馬助親矩の妹(祐椿尼といった)である。(19頁)
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祐椿と祐圓というように、母娘の法名に通字の如きものがあるのであれば、娘の実名(諱)は「祐」にはならんだろう、と普通は考えます。
龍潭寺所蔵「次郎法師文書」(93頁)の黒印について、中世史が専門ならば、何という字なのか、ということが気になり、直盛や直政の黒印と比較するものですが、そういう気配はありません。同じことは、蜂前神社所蔵「次郎直虎文書」(94頁)の花押についても言えることですが、何の分析もありません。山の中の「もののけ姫」にしては、黒印や花押が立派すぎるんじゃないか、というような疑問は湧かないのだろうか。
「悪党以下号山林走入之処」(174頁)を「悪党以下山林と号して走り入りの処」(178頁)と訓み下していますが、普通、「走り入り」は「走り入る」と訓むのではあるまいか。
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それにしても、思い返せば、井伊直虎の問題は、私が中学三年生のときからずっと関心をもって調べてきたテーマである」(あとがき)
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とのことなので、「もののけ姫」のことも調べながら、立派な研究者になってくださいね、と思いました。
付記
不覚にも本を買ってしまい、何か書かないと気が済まず、つまらぬことを書きました。
小太郎さん
夏目少年の本はもう読まないと思いますので、些末なことに触れて終りにします。
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また、直虎については、その名前(実名)も明らかではない。戒名は「妙雲院殿月舩祐圓大姉」であるから、あるいは「祐」と名乗ったのかもしれない。(17頁)
さて、彼女の父は、後に井伊家の惣領となる井伊直盛。母は新野左馬助親矩の妹(祐椿尼といった)である。(19頁)
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祐椿と祐圓というように、母娘の法名に通字の如きものがあるのであれば、娘の実名(諱)は「祐」にはならんだろう、と普通は考えます。
龍潭寺所蔵「次郎法師文書」(93頁)の黒印について、中世史が専門ならば、何という字なのか、ということが気になり、直盛や直政の黒印と比較するものですが、そういう気配はありません。同じことは、蜂前神社所蔵「次郎直虎文書」(94頁)の花押についても言えることですが、何の分析もありません。山の中の「もののけ姫」にしては、黒印や花押が立派すぎるんじゃないか、というような疑問は湧かないのだろうか。
「悪党以下号山林走入之処」(174頁)を「悪党以下山林と号して走り入りの処」(178頁)と訓み下していますが、普通、「走り入り」は「走り入る」と訓むのではあるまいか。
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それにしても、思い返せば、井伊直虎の問題は、私が中学三年生のときからずっと関心をもって調べてきたテーマである」(あとがき)
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とのことなので、「もののけ姫」のことも調べながら、立派な研究者になってくださいね、と思いました。
付記
不覚にも本を買ってしまい、何か書かないと気が済まず、つまらぬことを書きました。
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