飛耳長目樹明

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官僚独裁の日本

2014-01-01 20:16:16 | 日記
 日本国憲法が滅茶苦茶に運用されている。

 憲法が保障した国民の自由と権利、民主主義は、すでに8割がた空文化してしまっている。

 最大の癌は、官僚独裁である。
 アメリカ留学生出身の特権官僚と、三流大学出身のバカ政治家の野合が現在の日本の政治と社会の姿である。

 アベノミクスで経済は好景気だそうである。わたしには、そうは思えない。日本の基幹産業であった筈の林業は滅び、今や農業が危なくなってきた。
 工業は、労働者の低賃金と使い捨てで、企業幹部と大株主に巨大な利益を保障している。

 官僚たちは、明治社会以上の特権を獲得してしまった。

 地方自治体には、中央官庁から若手幹部が次々と派遣されている。戦後ずーっと、決して「自治体」ではなかった。

 公務員には都市手当と云うのがある。公務員は全国一律の給与体系がある。物価高の都市に勤務すると、たしかに生活は窮屈である。そこで俗称都市手当が設けられており、最高は東京の10パーセントである。東京勤務の公務員が、地方勤務になることがある。しかし3年間は、10パーセント上乗せが保障されている。だから3年以内に東京へ戻ればいいのだ。
 指定職と云う、部長局長級は、別個の指定職給与表が適用されるから、10パーセントくらい問題にならない。

 問題はその次である。

 かれらのなかには、地方在任中の書類を、離任の際、処分していく連中がいる。

 これは地方史の研究雑誌に掲載されていた記事だが、県庁の中庭に、最近の重要施策の書類が山積みになっていた。もし処分するなら受け継ぎたいと、県の文書館の職員が申し入れると、離任直前の部長が激怒し、あっという間に、全部焼却してしまった。

 30年いや40年経って、その県で県史の編纂が行われた。ところが、重要施策の関係書類が、ほとんどない。情報公開条例で請求しても、何も出てこない。そこで新聞の地方版を調査し、県史の原稿を書いた。新聞記事だから、真相を書く場合もあるし、形成への批判記事もある。県民の投書もある。

 これらを丹念に調査し、1000ページ以上の現代編の原稿を提出した。ところがそれを見た県史編纂室の室長が激怒し、原稿を破棄し、編集委員全員を解任してしまった。編集委員は全員が大学教授または准教授である。

 新委員は別のメンバーで構成された。すると室長が、室長を辞めて、編集委員のメンバーに加わったのだ。

 戦後史は70年近いの歴史である。その間にはいろいろな不祥事がある。政策の失敗だ絵kではなく、県職員の汚職もあれば、犯罪もある。これを全部隠そうとするらしい。

 役人の独裁が始まっているのだ。いや戦後ずーっと、そうだったのかもしれない。

 別の件では、県史発足時に、近現代史を担当する部会長が、県知事に対し、士分記事も多用するし、県の不祥事も県政批判も取り上げることになると云ったところ、県知事は、思う存分やって下さいと述べたと云う。この県知事は、地元の大会社の経営者の一族で、思想的には自民党の右翼に属する。

 さきほどの県知事は、自治省出身の官僚だが、穏やかな人柄と云われている。

 しかし人柄などとは関係ないようだ。

 県史など、歴史家に任せておけばいいではないか。

 これについて、次号では、宋の文天祥の「天地正気歌」を紹介したい。