思考ダダ漏れ

なんとなく書こう

短文感想13 劇

2017-12-21 19:03:42 | 短文感想
一昨日、彼女の好む劇団を見に新潟へ。体調不良ということで講義を休むものの、本当に体調を崩す。
  劇の内容は、なんというか口では伝えづらい。雰囲気としては、ブラックにした宮藤官九郎か?  ともかく、ケラだ。ケラを見に行った。
  毎回見るたびに考えはするのだが、段々実は何も考えてないんじゃないかと思えてくるところがある。それは一つの装置に複数の出来事が生じるせいなのかも分からない。今回の劇は虚構が一つの題材だった。また、生滅というのもテーマだろうか。物事には必ず終わりがあるわけだが、終わった物事は次の物事に上書きされる。そんな辺りがテーマだったか?  まあ分かんねえ。
  最前列の中央に座ったのも相まってか、迫力があった。あんまり俳優女優には興味がないので、誰が誰で本物が観れてラッキーという気持ちは湧かなかった。ニャースの声の人と一瞬目があったような気がした。気のせいだろう。演じている人物よりも、それを見ている他の役者に目がいった。もちろん、劇である以上、役者は客を見てはならないわけだが、彼らは徹底して舞台を動く虚構となっていた。それは客と舞台に大きな隔たりを与えるのだろうと考えた。
  舞台上の出来事は舞台上だとしても、どれだけリアルであるかが大切なんだろう。この劇団の劇はどの人物もどこか狂っているものの、全員が狂っているために、その世界における正常となっている。観客からすれば非日常的な世界観ではあるものの、それをいかに日常として演じるか、それが劇においては大切なんだろうなぁと思った。
  面白かったんじゃない?  と思いつつ、年に一度見ればいいなぁぐらいの距離感でありたい。三時間も座ってると腰が痛くて仕方がないのだ。