「一緒に乗ろう!」パパの目の前でれねちゃんから逆ナン。足が速そうでニコニコしてて元気一杯といった感じの小学1年生。れねちゃんと同じ年。その後ふたりで「キャッキャ」笑いながら変り種自転車で遊んでいる。よほど気があったのだろう。キリがないので「そろそろ帰るよ」と言っても、なかなか帰りたがらない。いよいよ帰る時には、泣きそうな顔。相手の男の子も同じ顔。ちょっと罪悪感。
「今日、何が一番楽しかった?」
「全部!」
ホントに楽しそうだった。
午後から出社だったパパが帰宅すると、玄関にれねちゃんからの置手紙「ぱぱへ(ハート)」。
「あしたもじでんしゃのたくさんあるところにいこうね!」。
あの男の子目当て。バレバレ。
次の日、6時に起床、8時半にマンションを出発。(まだやってないって!)
昨日新しく見つけた公園で30分時間をつぶしてから海岸へ。今日は突堤の先端まで行ってみた。釣りをしている人がたくさん。ウインド・サーフィンしている人も昨日より多かった。今日は風もいい感じで吹いている。
10時半ころ、昨日の「変わり種自転車」の広場へ到着するも、昨日の男の子はいない。(当然か)
そして、昨日のさよならした時間になっても男の子は来なかった。
「昨日の男の子、来なかったね。」
「うん」
帰りの自転車。パパと並走。
凛とした横顔が悲しみを湛えているように見える。
帰り道、カキ氷屋さんが出店を出していたので、桃のシロップでカキ氷を一つ。
そして、ひとこと。
「今日は、ちっとも楽しくなかった。」