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ごくせん2005 最終回(中)

2005-03-22 00:46:37 | ごくせん
※前半のストーリーはこちら

工藤グループが逮捕された翌朝-
「脱走中の少年逮捕
地元高校生と大乱闘のすえ

不良グループ同士の抗争か?」

という新聞の見出し。

亀山「まずいことになりましたねぇ」
ひとみ「でも工藤君は逮捕されたんだから,3-Dのみんなのお手柄じゃないですか」
馬場「乱闘はあったけど,
 大目に見てやってもいいんじゃないですかね」
猪又「でも理事長は,そうは思わないでしょうね」
鰐淵「黒銀の名前がこういう形で新聞に出るのを一番よく思わないでしょうからね」

理事長室の方に目をやる教師たち。

理事長室。教頭と学年主任を前に,理事長,ため息をつきながら
「もう少し,早く処分すべきでした…ねぇ」

3-D。全員沈痛な面持ちで席についている。
「そろいもそろって,いい男が台無しだな」
冗談を言っても重たい空気は変わらない。

そこへ,黒川理事長,猿渡教頭,犬塚学年主任が入ってくる
「とんでもないことをしてくれましたね…」
「理事長,申し訳ありませんでした。ですが,新聞の記事だけを
 鵜呑みにしな」
「乱闘があったことは事実です」
「あんなチンピラの呼び出しに応じたらどういう事になるか予想がつく筈です」
「気持ちはわかりますが,友達のためなら乱闘をしてもいいという考えは
 暴力を肯定することにつながりかねません」

「あれは暴力じゃありません…」
「君たちの行為は高校生にあるまじき事であり,
 黒銀学院の名誉を著しく傷つけた。
 よって,全員,退学」

「退学?!ちょっと待って下さい,
 明日は卒業式なんですよ。
 就職が決まっている生徒も大勢います。
 なんとか退学だけは勘弁してください。お願いします!」

理事長「残念ですが…」
教頭「今回ばかりは,やむを得ませんね…」

教室を後にする理事長らに,久美子,
「待ってください!
 …すべては,生徒を指導しきれなかった私の責任です」

理事長,ゆっくりと振り返り,久美子に歩み寄る。
「ほぉ…つまり,責任を取って,あなたがお辞めになるということですか」
「…はい
「いいでしょう」

「ヤンクミ…お前何いってんだよ。おめぇは何も悪くないだろ」
「そうだよヤンクミ!」「言ってんじゃねぇよ!」「ヤンクミ!」
「静かにしろ!
 …生徒は,ちゃんと卒業できるんですよね」

「勿論です」
「ありがとうございます」
「待てよ!」「そんなのおかしいだろ!」
「黙ってろ!」
沈黙してしまう隼人と竜。

理事長,ほくそ笑みながらも神妙な面持ちで
「山口先生,本日付で,退職ということでよろしいですね」
「はい…」
「君たちも,山口先生に感謝して,明日の卒業式は,
 高校生らしい態度で臨みなさい」


「なんだよ…勝手なことしてんじゃねぇよ…
 なぁ,ヤンクミ!」
「これでいいんだよ…」
「どこがいいんだよ?!」
「全然良くねぇよ!」
「こんなんじゃ納得いかねぇよ!」
「ヤンクミ辞めることねぇって。俺たちがみんな悪いんだよ」

「約束してくれただろ。私の夢を叶えてくれるって。
 お前たちを全員卒業させるって,私の夢を…」


理事長室。
泣きそうな顔で自分のこぶしを噛んで笑いをかみ殺す理事長。

職員室で荷物の整理をするヤンクミ,
ひとみ「本当に辞めちゃうんですか?」
犬塚「なにもそんなことしてまで生徒をかばうことないでしょうに」
「もともと,3月までの約束でしたから」
馬場「でも,明日は卒業式じゃないですか!」
亀山「なんとかならないですかねぇ」
猪又「せめてあと1日くらい…」
鰐淵「厳しすぎますよね…」

自分では納得しているといって久美子,
教師仲間に別れを告げる。
そして,猿渡教頭にも挨拶を。
「あなたには…ほとほと呆れましたよ」
「すみません…」


九條先生と並んで歩く久美子。
「黒銀学園,お辞めになったそうですね。
 山口先生らしいですね。
 自分のことより,生徒のことを守るなんて。
 僕も,そういう教師になりたいと思ってるんです」

「お元気で…」「お元気で」
別れの握手を交わす。

その晩,大江戸一家。
「おじいちゃんはな…久美子の出した結論は
 間違っちゃいないと思うぞ。
 おめぇは,生徒さんらを守ったんじゃないか。
 もっと,自信を持ちゃいい。
 おじいちゃんは久美子のことを誇りに思ってる」

一方,五人衆がいつもたむろしている喫茶店,
3-D全員が集まり
「畜生…なんでヤンクミがクビなんだ」
「なんとかなんねぇのか」
「もうどうしようもねぇだろ!」
「じゃあ,それでいいのかよ!」「やめろ!」
もどかしさから,3-Dの生徒たちの間でもいらだちが募る。

そして翌朝,卒業式当日-
空席となった久美子の席を見て,ひとみ「さみしいですね…」
馬場「山口先生も見たかったろうな,3-Dの卒業式…」

卒業式を前に,職員室で皆に声をかける理事長と教頭。
と,そこへ隼人らが乗り込んでくる。“お礼参り”かと焦る教師たち。
隼人「頼みがあるんだ。ヤンクミのクビを撤回してほしい。
 責任は俺たちにあるんだ」
竜「だから俺たちが退学する」
土屋「それでいいだろう」

理事長「ばかなことを言うんじゃない!」
猪又「とにかく,もう卒業式が始まるから,体育館に行きなさい」
日向「ヤンクミのクビを撤回しないのなら, 俺たちは卒業式に出ねえ」
理事長「なんだと…」
犬塚「ああ…多くの来賓の方がお見えなんだから…」
鰐淵「気持ちはわかるけど,少し落ち着いて」
ひとみ「そんなことしても山口先生喜ばないんじゃない」

武田が理事長の前に歩み出て
「頼むからヤンクミをクビにしないでくれ!」

「…あんな半端な教師の1人,なんだっていうんだ!」
隼人「あいつは半端な教師なんかじゃねぇ!」
竜 「あいつは!…俺たちをまともに扱ってくれた,初めての先公なんだよ」

返事を,教室で待っているからと引き揚げる3-D生徒たち。
残された理事長は,机を叩いて怒りをこらえる。
「あいつらの…脅しに屈するわけにはいきません。
 このまま…卒業式を始めるしかありませんねぇ…」
理事長を先頭に,卒業式会場の体育館へ向かう教師たち。

自宅で一人佇む久美子。
そこへ,携帯の着信音が鳴る。
3-Dの生徒が久美子のクビ撤回を要求して
卒業式をボイコットしていることを知らせる猿渡教頭からの電話だ。
「私が言うのもなんですが,
これはあなたが望んでいた事ではありませんよね。
それじゃ」


「ふざけたまねしやがって…」
そこへ三代目ら大江戸一家一同。
「久美子,行ってこい」
「…うん」

卒業式会場-
卒業式たちが入場してくるが,3-Dの席だけ誰もいない。
黒川理事長の挨拶,冒頭から彼らのことを
春から出来の悪い生徒らを排除した,優秀で勤勉な生徒だけの
学園にすると宣言する。

3-Dに駆けつけた久美子
「何やってんだ!さっさと体育館に」「意味ねぇんだよ!
 おまえのいない卒業式なんか…」
「ふざけたことを言っ」「マジなんだよ!
 …お前がいなかったら,俺,学校に来てなかった」
「俺も」「俺も」
土屋「とっくに退学になってたはずだ」
日向「俺なんて,犯罪の片棒を担いでたかもしれない」
武田「俺も,ずっと弱くて,卑怯なままだったと思う」
「ヤンクミのおかげで,初めて学校を楽しいと思えた」
「ヤンクミがいたから,俺たちここまで来れたんだ」
隼人「だから卒業するのをヤンクミに…ちゃんと見届けて欲しいんだよ!」
土屋「俺ら,そう思って,ずっと頑張ってきたじゃねぇかよ!」
日向「ヤンクミのクビと引換の卒業なんて嬉しくもなんともねぇんだよ!」
武田「それなら退学で上等だよ!」
竜 「問題を起こしたのは俺たちなんだ。
 俺たちが責任を取るのが筋なんじゃねぇかよ」

「…わかったふうな口叩いてんじゃねぇよ!
 お前ら,自分で稼いで高校通ってたのか?
 親が!汗水たらして稼いだ金で通ってたんじゃねえのかよ!
 それを…無駄にするってのか。
 お前たちの高校生活を,お前たちの親御さんたちが,
 どんな思いで毎日支えていたと思ってるんだ…」


卒業証書授与が,3年A組から始まる…

「卒業するってのはな,お前たちが思っているより
 ずっと大きな意味がある。
 だからこそ卒業式ってもんがあるんだ。
 卒業式というのは,お前たちにとってはつまらないかもしれない。
 退屈かもしれない。
 でも,卒業式ってのはお前たちを育ててくれた親に感謝する儀式でもあるんだ。
 わかるだろ!?」

「ああ…」
「でも…ヤンクミ,クビにしてまで俺たち…」
「まだわかんねぇのかよ!
 お前たちの卒業には,私の首をかける価値があるんだ!
 クビになってもいいって教え子をもてるなんて,
 こんな嬉しいことはないんだよ!

 …だから,お前たちには胸張って,堂々と卒業して欲しいんだ」


隼人,立ち上がって
「…出ようぜ」
竜「皆で胸張って,卒業証書,一緒に受け取ろうぜ」

3年C組の卒業証書授与が終わり,
「以上をもって,卒業証書授与を終わ」「待って下さい!」
「今頃なんですか。あなたはもう,我が校をお辞めになった人ですよ」
「すみません,彼らにも卒業証書を受けさせてやってください!」
騒然とする会場。
「あなたの出る幕じゃない!」
激昂する理事長を押しとどめる教頭。
「これは,言うことを聞いておいたほうが,
 余計な混乱を起こさなくてよいのではありませんか」

ざわめく保護者や来賓,生徒たちを見回し,やむなく
「早く,席につきなさい…」

「3年D組,27名!」
「はい!」一斉に起立する3-D。
「代表,矢吹隼人」
壇上に歩み出る隼人。
「卒業…おめでとう」こわばった顔の理事長から,
見事な所作で証書を受け取る隼人。

「以上をもちまして,卒業証書授与を終わります…」
感慨深い面持ちで,会場を後にしようとする久美子。

「…続きまして…退任される先生にご挨拶をお願いしたいと思います。
 山口先生」

教頭の,予定外の行動に,理事長や他の教師たちも何が起こったのか飲みこめない。
「山口先生!」


※すみません,字数制限にひっかかりました。
 つづきは→こちらになります。
 よろしくお願いします。


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