カラダよろこぶろぐ

山の記録と日々の話

紅葉の山旅へ【折立~太郎平小屋編】

2012-10-10 | ヤマのこと

2012.10.3(水)〜10.7(日) 5日間
山歩きを始めた頃から、いつか必ず行きたいと夢見てた、憧れの雲ノ平を歩いてきました。

世間が夏山で盛り上がってる時期には、長期で山に入ることが出来ない我が家。
カレンダー通りの休みしかないけど、4、5連休とかそんな都合の良い休日を待っていたらいつ行けるのか・・・。

そんな我が家に今年、チャンスが訪れた。

ダンナの秋休みを前倒ししてもらい、これまた有給が病欠以外取りにくい会社の私が、
「この日だけは絶対に休みます」と5ヶ月も前から宣言して、やっとつかんだ有給3日間は、
自分達の力量で北アルプスに入れるギリギリの時期、10月第一週。
自分が休む分、夏から必死で仕事もしてきた。
何が何でも行きたい!チャンスはもうないかもしれない!行く!絶対行く!!



・・・と意気込んだ私の前に、台風2個連続発生。
おまけに「非常に大きい台風17号」は日本縦断していくというではないですか・・・
今回のルートは増水したら通れないコースがあったので、
台風の被害状況に寄っては全てを諦めなければならなかった。
よりにもよってなぜ今週なの・・・


と・こ・ろ・が。


そんな必死な私の願いが通じたのか?台風のスピードが速まり、出発の前日には北へ抜けた・・・。


こうして無事、10/2(火)富山駅行き夜行バスに乗り込めたのですが、
はたしてこの夢の縦走は成功するのでしょうか・・・
(毎度前置き長くてスイマセン)



-----------------------------------------------------

2012.10.3(水)定刻通り夜行バスは「富山駅」6:00到着。平日なのでバスは空いていて結構良く眠れてよかった。


 
そこから電鉄富山に乗換え、立山行きに乗り、目指すは「有峰口駅」
何度か画像で見てきていたけど、駅に停車中の電車もなんだかかわいらしい(バタデンみたい)



 
昭和の時代にタイムスリップしたような車窓からの眺め、映画のワンシーンのようでとても好きな感じ。
(富山は私の大好きな志の輔師匠の故郷でもあるしね♪)




富山駅から約50分で「有峰口駅」到着。もちろん無人駅。降りたのは私たちだけ。
東京からタクシーを頼んでおいたので、人っ子一人いない、
店も何も無い駅前で運転手さんだけが待っていてくれました。
あと3日早ければ予約制の折立行きバス(9/30まで)があったのですが、仕方ありません。
大奮発タクシー代金¥11,100(有料道路通行料¥1800含む)払って出発です!!
(東京→富山 夜行バス早割り@¥4700だったのでまいっか)


 
約1時間弱で折立登山口到着。
平日なので工事関係者以外だーーれもいません。怖いくらい(笑)
で、熊が思い切り怖いので鈴をじゃらんじゃらんならして8:30、スタートです。
(携帯電話docomo圏外、トイレ、自販機有。登山届けは太郎平小屋で受付だそうです)


 
気持ちの良い青空の中、快調にスタートです。
今回、当初はテント泊か迷ったのですが、前回へこたれた反省もあるし(火打・妙高)めったに来れる場所ではないし、
この時期の稜線は雪でも降ったらたまらない・・・と、さっさと軟弱小屋泊(主自炊)に決定しました。
でも私の装備はたいして減らず、カメラGOODS入れて約13kg、無駄なものが多いんだな、きっと。



最初のベンチで休憩〜。あの雲の向こうに見えるはずの山は何?楽しみ~~。
風は冷たく、日差しが温かい程度なので前回の新潟みたいに暑くて苦しむことも無く歩けます。



 
今年は何度もお目にかかったねー、ヤマハハコ。こんな小さな草まで色付いて・・・なんの植物だろう?



と元気に進んでいくと・・・だんだん目の前が白く・・・あれあれ??何も見えないよ?



このあたりって背後に有峰湖が見えるんじゃないのかなぁ・・・・
ガスガスガス・・・右も左もガス。



さっきまでの青空はどこへやら?何も見えないとすっかり元気がなくなって・・・
お腹もすいたので昼食にしましょう。
富山駅の売店で買った鱒寿司のおにぎり、甘エビとかミョウガとか鯖とかいろんな種類があって美味しい!
これは何個でも食べれそう〜!今思い出してもまた食べたい♪



お腹が満たされ気を取り直して進んでいくと、前方に赤い屋根が見えました。




13:20、太郎平小屋到着です。360度真っ白・・・でも本日はここまで。
なんともゆるゆるな今回の行程ですが、近頃の自分の体力etcを考えての作戦でした。

この縦走は長年の夢でもあったし、頑張りすぎて疲れて楽しめないのは嫌。
1日の行動時間を少なく設定し、ひとつもピークを踏まないかもしれないけど、
時間を気にせずゆっくり山を旅する気分で楽しみたい、それが今回のテーマ。


目の前の薬師岳、ピストンのCTは約5時間。今からだと戻りは日没後。
あっちはあっちでまた繋げたい夢もあるし、未練はあるけどまたの機会に・・・
(薬師岳山荘に泊まれば山頂行けた、ということに3日後に気づかされた(^^;;)



 
小屋に入ると平日という事もあってか?宿泊客は私たちを入れて6名となんとも静か。
いかにも(私のイメージする)昔ながらの山小屋、といった感じでした。
人が少ないので個室に通していただき助かった!
夜行バスと仕事の疲れを取るため前回のような失敗はしないように、とまずは昼寝。
人目を気にしないですむ個室に、ホカホカお布団で夜中も熟睡。
平日の山小屋に泊まったことがなかったのでこの静けさは本当にビックリ&とても良かったです。



 
15:00過ぎ、自炊室は寒いからこちらでどうぞ、と食堂を使わせていただき夕食開始。
ストーブやこたつもあって、心からゆったり出来ました、感謝です。
ビールも進みいい気分になってると、16:30、窓の外が明るくなってきて・・・



雲がぐんぐん流れていって、青空が〜☆



薬師岳方面も見えてきました。



わっ!見えた。もしかしてもしかすると・・・・あの平らな台地が目指す雲ノ平?



到着した時は真っ白で何も見えなかったのに、さーっと何色もの色が目に飛び込んできた。
うっすらと色づいたように見える山肌、明日は目の前のまだ見ぬ領域へ・・・
不思議と縦走前の緊張感はなく、長い間夢に見た奥座敷を歩けるという嬉しさで一杯の夕暮れでした。



2日目へ続く


【10/3】東京駅22:40→富山駅6:00(JRバス)電鉄富山駅6:27→有峰口7:17 タクシー利用 折立8:10着
折立8:30→太郎平小屋13:20 素泊@¥5,500